2015年3月2日発表
横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島 剛志)の子会社であるヨコガワ・サウジアラビア(本社:アル・コバール 社長:松林 秀樹)は、サウジアラビア電力公社(SEC)から、同社が首都リヤドに建設するコンバインドサイクル発電所※12か所(PP13発電所とPP14発電所)向け制御システムを同時に受注しましたのでお知らせします。
SECによって新たに建設されるPP13発電所とPP14発電所は、ともに発電ブロック2系列で構成される総出力198万キロワットの大型のコンバインドサイクル発電所です。運転開始は、PP13発電所第1系列は2016年5月、同第2系列は2016年10月、PP14発電所第1系列は2016年11月、同第2系列は2017年4月を予定しています。
ヨコガワ・サウジアラビアは、各発電所のガスタービン、排熱回収ボイラ、蒸気タービンを統括した監視、および発電所内の電気系統(国際標準規格IEC 61850※2対応)の制御を行う統合生産制御システム「CENTUM® VP(センタム・ブイピー)」と運転訓練シミュレータを納入し、エンジニアリング、据付支援、試運転支援、運転員訓練支援を行います。製品は、2016年上半期に納入する予定です。これまでにもYOKOGAWAは、2012年に受注して近々納入するPP12発電所(総出力217.5万キロワット)をはじめとするSECの発電所向けに制御システムを受注しています。今回の受注で、SECが運営する発電所の約1,000万キロワット相当が、当社の制御システムで監視・制御されることになります。
今回受注できた要因としては、サウジアラビア各地の発電(造水)事業者に納入した30システム以上の当社製品の高い信頼性と、プロジェクトを通じて築いてきたSECとの信頼関係が挙げられます。また、制御システムメーカとしてはいち早くエンジニアリングと保守サービス機能を備えたヨコガワ・サウジアラビアとヨコガワ・サービス・サウジアラビアを2006年、2007年に設立し、現地の若いエンジニアの育成や雇用の創出を支援、同国政府の進める産業現地化プログラムでトップクラスの実績を重ねていることも高く評価されました。
サウジアラビアをはじめとする中東地域では、産業の発展や人口の増加とともに電力需要が高まっていることから、同地域の電力分野の制御システム市場は今後も成長が見込まれます。YOKOGAWAは今回の受注を機に、中東地域の発電所向け制御事業のさらなる拡大を目指します。
※1 コンバインドサイクル発電:
ガスタービン発電の排熱で蒸気を発生させ、蒸気タービンを回転させて発電する、高効率な発電方式
※2 国際標準規格IEC 61850:
発電プラントやプラントの電気設備で多く適用されている、電気系統の通信規格。YOKOGAWAは、本プロジェクトで、発電所の電気設備に供給される電力量の制御やIED(電気系統を保護するスイッチギアなどを制御する、インテリジェント電子デバイス)の監視・制御をIEC 61850プロトコルで行います。
以上
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統合生産制御システム(DCS)
独自のデジタル制御技術と経験、ノウハウの粋を集めた世界最初の分散形制御システム(DCS)である「CENTUM(センタム)」は、1975年に販売開始しました。発売以来、世界100カ国以上、累計30,000以上のシステムが採用されています。