2015年5月14日発表
横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島 剛志)は、フィルムやシートなどの厚さを測定し、厚さが均一になるよう制御するオンライン厚さ計「WEBFREX NV(ウェブフレックス エヌブイ)」を開発、6月30日から販売を開始しますのでお知らせします。
新製品は、現行機種「WEBFREX3」の操作・監視機能を担うオペレータステーションを強化した後継機種です。当社は、本製品の発売により、国内の厚さ計市場でトップメーカの地位を一層強固なものにし、海外市場でも売上拡大を目指します。
オンライン厚さ計「WEBFREX NV」
開発の背景
二次電池のセパレータシート、包装用プラスチックシートなどのフィルムやシート業界にとって、優れた品質の製品を早く安定的に生産できる生産ラインを構築することは、他業種同様に重要な経営課題です。製造中のフィルムやシートの厚さをオンラインで測定し、厚さが均一になるよう制御する厚さ計には、製品の品質を確保する高精度な測定と生産効率を上げるための高速性が求められます。現行製品のオンライン厚さ計「WEBFREX3」は、業界最高レベルの高分解能測定と高速スキャンを実現した厚さ計として販売実績を重ね、国内でシェア1位、海外でも屈指のシェアを占めています。(2015年4月現在、当社調べ)
このたび当社は、操業コストの削減を追求するお客様の恒常的なニーズに対応した後継機種「WEBFREX NV」を開発しました。
製品の特長
- 操作・監視機能とデータサーバ機能を一体化
操作・監視を行うオペレータステーションに、高性能PCを採用しました。オプションのソフトウエアを追加することでデータサーバ機能が備わります。長期間の厚さ分布グラフ(プロファイル)データを保存することができ、出荷後の製品の品質を容易に確認できます。また、表示用ソフトウエアを活用すると、時系列データを3次元画像で表示し、カーソルで指定した位置のプロファイルデータを確認できるため、解析する箇所の特定が容易になります。従来これらの機能を担っていたデータサーバ専用機の導入が不要になり、導入時及びメンテナンスコストの削減と省スペース化を実現します。 - 長期保守
オペレータステーションに採用したPCは、デル社と契約した当社専用モデルです。市販品の同等機種に比べ、供給期間が2倍程度となるロングセールス品で長期保守を実現します。また、OSの頻繁な更新が不要で、増設や故障時交換の際の機種変更の回数を削減できます。
主な市場
二次電池のセパレータシート、包装用プラスチックシート、建築材料シート、機能性素材シート、光学フィルム、金属箔などのフィルムやシートの生産現場
用途
フィルムやシートの厚さ測定・制御・品質管理
YOKOGAWAのオンライン厚さ計について
1963年、当社は紙の厚さを測る「β線厚さ計」を発売し、厚さ計の分野に参入しました。1972年には、コンピュータ内蔵型の厚さ計「B/M1000」を発売。1974年には、放射線厚さ計「8640」を発売して適応分野をフィルム全般に拡大し、厚さに関する測定・制御技術を蓄積してきました。現在は、抄紙機・塗工機測定制御システム「B/M9000 VP」と、プラスチック、樹脂、金属などのシート状製品の厚みの測定と制御を行うオンライン厚さ計「WEBFREX」シリーズをラインアップしています。「WEBFREX」シリーズは、「WEBFREX3」の後継機種で6月30日発売予定の「WEBFREX NV」、二次電池の電極材専用の「WEBFREX3ES」の2機種です。
以上
本件に関するお問い合わせ
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横河電機株式会社 IAプラットフォーム事業本部グローバル営業センター国内営業統括部 - 本プレスリリースに関するお問い合わせ先
横河電機株式会社 コーポレート・コミュニケーション室