2017年5月18日発表
横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島 剛志)は、 差圧・圧力伝送器「DPharp EJA®(ディーピーハープ・イージェーエー)シリーズ」のラインアップとして、サニタリ用アダプタシステム「EJAC60J」を開発、本日より販売を開始しますのでお知らせします。
「EJAC60J」は、圧力伝送器「EJA560J」と多様なアダプタで構成されています。「EJAC60J」に使用されている圧力伝送器「EJA560J」は、圧力の伝達にシリコンオイル等の封入液を用いておらず、食品、医薬品業種のお客様が安心して利用できます。当社では、この製品の特長を生かし、国内やアジアをはじめとする各国の食薬市場に向け、販売を拡大していきます。
サニタリ用アダプタシステムEJAC60J
開発の背景
食品医薬品用圧力センサは、これまでシリコンオイルを封入した受圧部から封入液を介してセンサ部に圧力を伝え測定する方式が一般的でした。しかし、スチーム洗浄や高水圧洗浄などの特殊環境下で使用する場合、受圧部が破損し、封入液がプロセス流体に混入するリスクがあるため、封入液を使用しない圧力センサの需要が大きくなっています。
当社は差圧・圧力伝送器の主力製品として「DPharpシリーズ」をラインアップしていますが、本シリーズは封入液を介して圧力を測定します。封入液を用いない圧力センサとしては、高耐久性かつ小型のエキレス™シリーズ「JPシリーズ」を製品ラインアップしていますが、より高機能で封入液を用いない圧力センサに対する要望に応え、今回、「DPharp EJAシリーズ」に「EJAC60J」を追加し、発売します。
新製品の特長
- 封入液を用いない高性能センサを実現
「EJAC60J」ではLCD表示、レンジ設定、通信機能等、「DPharpシリーズ」の機能性と、封入液を用いないエキレス™シリーズ「JPシリーズ」のセンサ部分を融合させ、多様化するお客様の幅広い用途に対応可能な製品を実現しました。 - 生産ライン構築の効率向上
食薬業界の生産工程にはさまざまな太さの配管があり、圧力センサの取り付け方も多様です。新製品では、タンクや配管への取り付け用に16種類のアダプタを用意し、生産ライン構築の効率化に貢献します。 - 受圧部ダイアフラムの取り外しが可能
センサ受圧部のダイアフラムはお客様が容易に取り外して交換ができるため、洗浄や交換によって、衛生管理の徹底が可能となります。「EJAC60J」はアメリカの食品衛生規格である3A規格※の要件を満たしており、今年度中に認定を取得する予定です。
主な市場
食品、薬品などの製造業
用途
タンクや配管内の液体、気体、蒸気の圧力および液位測定
「DPharpシリーズ」の概要
当社は、1991年、単結晶のシリコンレゾナントセンサ(伝送器の心臓部にあたる圧力検出部に微小電子機械システムMEMS技術を応用)を世界で初めて工業計測製品に応用した「DPharp EJシリーズ」を発売。1994年には、高性能で優れた安定性を特長とする「DPharp EJAシリーズ」を、2004年には、上位機種として「DPharp EJX®シリーズ」を発売しました。高信頼の製品として、全世界で700万台の納入実績を重ねています。
※ 3A規格:
International Association for Food Protection、US Public Health Service、Dairy Industry Committeeの3団体が定めたサニタリ規格
以上
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本件に関するお問い合わせ
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横河電機株式会社 フィールド機器カスタマーサポートセンター - 本プレスリリースに関するお問い合わせ先
横河電機株式会社 コミュニケーション統括センター 広報室
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