電子計測器とLSIテストシステム特集号
TS6000 20MHz ロジックLSIテストシステム
- 加 納 正 洋 *1
- 沼 沢 茂 *2
- 茂 呂 利 彦 *1
- 横 関 勝 義 *1
*1テスタ事業部 第1技術部
*2テスタ事業部 第2技術部
TS6000は,高機能化・高性能化・低電力化が進むVLSIに対応する先進のVLSIテストシステムである。ロジックファンクションテスト部とDCテスト部にパーピンアーキテクチャを採用した事によって,ピン条件設定の自由度が飛躍的に向上し,テストプログラム開発期間の短縮を実現,またDCテストの複数ピン同時印加・測定によってDCテスト時間の大幅な短縮を図っている。さらに,TS6000は,最大512ピン/ テストヘッドまで実装することができ,128ピンまでのVLSIの4個同時測定にも対応する事によって,高スループットテスティングとフレキシビリティを実現している。本稿ではこのシステム構成,機能と技術を紹介する。
LCDドライバテストシステム TS6700
- 見 原 猛 *1
- 土 井 英 夫 *2
- 荻 野 公 男 *2
*1テスタ事業部 品質保証部
*2テスタ事業部 第1技術部
LCDドライバテストシステムTS6700を開発した。LCDドライバテスタに要求されるコストパフォーマンスアップと,LCDドライバの高機能化,多様化に応えるテストシステムとして開発した。I / Oピン,LCDピン測定部をパーピン構造とすることでテスト時間の大幅削減を可能とした。またさらに1ヘッド2DUT測定を可能とすることでさらなるコストパフォーマンスアップを可能とした。多ピン化傾向にあるLCDドライバに対応するため,LCDピンに対応する部分の機能を最適化することで736ピンまでのLCDピンをパーピンで測定できる構造を可能とした。
通信用テスタによるUHF帯LSIの高速測定(PDF: 140KB / 4ページ)
- 津 野 徹 *1
- 寺 田 昌 弘 *1
- 永 沼 英 樹 *2
- 成 川 健 一 *2
*1テスタ事業部 東京営業部
*2テスタ事業部 第2技術部
通信用LSIテストシステムTS900を開発した。本テストシステムはUHF帯で使用される移動体通信機器用LSIを高速に測定するものである。システムバスには汎用計測バスではなく当社TS1000と同一のテスタバスを採用した。データ取り込み部とDSP部を一体化することでデータ処理の高速化,2段PLL方式の採用で周波数の平均切り替え時間を約1ms(typ.)を達成した。
本稿では,本システムのシステム構成,対象デバイス,高速測定した例について述べる。
ICハンドラ HS1000(PDF: 101KB / x4ージ)
- 大 出 剛 *1
- 橋 本 武 志 *1
- 鈴 木 正 登 *1
- 市 沢 康 史 *1
*1YPC VS技術部
半導体テストシステムを構成する装置の1つとして位置づけられるICハンドラ「HS1000」を開発した。ICハンドラは組立完了したデバイスを設定された測定環境下で自動的にテストシステム(LSIテスタ)に供給しテスト結果に基づいて自動的に分類収納する装置である。ICハンドラにはメモリ用ハンドラ・タブハンドラ等種類があるが「HS1000」はロジックIC・ミクストシグナルIC等主にトレイ収納デバイスに用いられる水平搬送式ハンドラである。ダイレクトドライブモータ(リニアサーブ・ダイナサーブ)・同期型モーションコントローラ(ファインシンク)・レンジフリーコントローラ(FA-M3)等横河グループ製品を採用し,性能・コストに高いパフォーマンスを持っていることを特長としている。また,テスタ事業部のLSIテスタと合わせユーザにベストテスティングソリューションを提供できる製品である。
本稿では,その特長,構成と機能について述べる。
PCベース計測器WE7000(PDF: 346KB / 4ページ)
- 山 口 雄 二 *1
- 三 宅 正 二 *1
- 岩 岡 満 *1
- 小 柳 伸 男 *2
*11 T & M事業部 第1技術部
*2T & M事業部 第2技術部
新しいコンセプトに基づくPC(Personal Computer)ベース計測器を開発した。モジュール型の計測器であるが,新開発のプラグアンドプレイ機構,高速光通信などにより,従来のモジュール型計測器の欠点であった操作性の悪さを大幅に改善した。Windows95/NT * 3 上のグラフィカルなコントロールソフトウエアにより,初心者でも容易に使いはじめることができる。モジュールのドライバソフトウエア,ヘルプドキュメントなどをモジュール内部のフラッシュメモリにあらかじめ書き込んであるため,モジュールの追加・変更に対してもユーザは一切のインストール作業が不要になる。また,250 Mbpsの高速光通信によって,ストレスのない,快適な操作性が得られる。
W-CDMA 評価システム(PDF: 719KB / 4ページ)
- 松 崎 正 明 *1
- 菅 谷 達 夫 *2
- 藤 松 寛 *2
- 岩 野 研 二 *1
*1T & M事業部 第1技術部
*2T & M事業部 第2技術部
次世代ディジタル移動体通信システムの無線区間に採用が有力視されているW-CDMA方式の評価システムを開発した。
コントローラをパーソナルコンピュータとするVXIバスによるモジュール形式を採用し,ベースバンド発生の他,変復調,RFへのアップコンバート等,ニーズに合わせたシステム構成が可能である。当社ディジタルオシロスコープDL4200,専用ソフトウエアとの組み合わせで,変調精度解析も可能である。
ハンディオシログラフィックレコーダ OR100/OR300(PDF: 104KB / 4ページ)
- 内 田 出 *1
- 中 山 悦 郎 *1
- 勝 岡 修 二 *1
- 芳 野 康 裕 *1
*1T & M事業部 第3技術部
計測用メモリレコーダの新シリーズとして,小型・高機能のHandy-OR(OR100/300)を開発した。本器は4ch絶縁アナログ入力+8 chロジック入力,5.7型液晶表示器,104 mm幅プリンタ,PCカードスロットなどを備えながら,本体1.4 kgという軽量を実現したほか,電源ライン監視に威力を発揮する強力なトリガ,高調波解析及び実効値測定機能の搭載,さらにPCカード(FAX/モデムカード)を利用すれば本体から直接FAX/データ送信が可能になるなど幅広い用途に対応した測定器である。本稿ではこのHandy-ORの特長と,当社の測定器として初めて取り入れた環境調和型設計について紹介する。
DARWINシリーズ データコレクタDC100(PDF: 89KB / 4ページ)
- 栗 林 裕 之 *1
- 中 山 厚 *2
- 南 雲 靖 *1
*1T & M事業部 第3技術部
*2T & M事業部 レコーダPMK部
DARWINシリーズのラインアップとしてデータコレクタDC100を開発した。DC100は各種入出力信号を大型ディスプレイによる多彩な表示機能でモニタリングしながら,内部メモリに蓄積していく。現場での扱い易さやポータビリティなどの機動性面,チャートレス化による対環境性面,測定データの有効活用やコストパフォーマンスなどの経済性面等の多様なニーズを,高度なメモリ機能を活用することにより1台で実現した最もシンプルなデータ集録の新しい形である。
本稿ではその特長について述べる。