CMOSデータアクイジションIC(PDF: 65KB / 4ページ)
- 樋 渡 雅 哉 *1
- 崔 通 *1
- 赤 坂 恭 一 *1
- 若 林 正 *1
*1中央研究所 エレクトロニクス研究室
ディジタルオシロスコープの小型,低消費電力のためにアッテネータを除くアナログ入力部(アンプ,フィルタ,AD変換器,DA変換器,基準電圧発生回路)を1mm CMOSプロセスで1チップ化した。AD変換器は25Msps 8-bit / 10Msps 10-bit切り替え可能なタイムインターリーブ逐次比較方式で,高速,高精度,両方の測定に対応できる。アンプはゲイン連続可変(12~38dB),フィルタ帯域は3段階に切り替え可能である(500kHz,5MHz,25MHz)。消費電力は電源電圧5Vで10-bit動作時340mW,パッケージは100ピンのプラスチックQFP(Quad Flat Package)を用いた。本稿ではICの構成および評価結果について報告する。
超音波式渦流量計 --UYF200(PDF: 72KB / 4ページ)
- 川 野 高 志 *1
- 松 永 義 則 *1
- 安 藤 哲 男 *1
- 安 松 彰 夫 *1
*1センサ流量計技術部
超音波を利用して,流量に比例した渦の周波数を測定する液体専用の超音波式渦流量計“ULTRA YEWFLO”を開発した。この流量計は,可動部が全くないため,流体や配管の汚れ等によるつまりの影響を受けないシンプルな構造になっている。圧電素子を使って管路の外側から超音波を送受信させるため,配管の振動等の影響を受けず,さらに,センサーはオンラインでメインテナンスが可能な,オンラインセンサリプレーサブル構造また,渦発生体の形状を見直すことで,高精度化を実現した。信号処理は,位相復調方式で,マルチリファレンス処理を考案したことにより,流体,温度,口径等によらず1種類のアンプで信号処理ができるようになった。
本稿では,測定原理,構造及び信号処理について述べる。
基幹業務システムと生産制御システムの情報統合(PDF: 98KB / 6ページ)
- 関 豊 *1
*1システム事業部 PIMセンター室
基幹業務系システム「SAP R/3」と生産制御システム「CENTUM」を直接接続する通信ソフトウェアパッケージ「LinkforSap」を開発した。基幹業務系システムと生産制御システムとの間に横たわる情報ギャップを解消し,製造業のビジネスモデルをリアルタイム化する手段として,生産支援機能を提案している。「LinkforSap」は情報統合を実現する生産支援機能のキーコンポーネントとして位置づけた。
ここでは,「LinkforSap」の特長や機能概要に付いて説明する。
非定常運転支援パッケージ“Exapilot”(PDF: 98KB / 6ページ)
- 新 名 伸 仁 *1
- 小 林 靖 典 *1
- 福 沢 充 孝 *1
*1シスPMK1部
非定常運転支援パッケージExapilotを開発した。本パッケージは,高度運転支援システムの一構成要素としてプラントのスタートアップ・シャットダウン等の非定常運転の支援を行うことを目的とする。
本稿ではExapilotの機能概要について概説する。
色彩照度計 520 05/06(PDF: 77KB / 4ページ)
- 千 田 直 道 *1
- 柳 原 治 之 *1
- 北 島 昭 彦 *1
- 松 林 和 美 *1
*1横河M&C(株)第二技術部
光源の照度,色度を高精度に測定できる色彩照度計520 05/06を開発した。被測定光源に合わせて切換える光源補正係数と優れた斜入射光特性により高い測定精度を実現した(色度精度x,yで±0.01)。照度計としての性能もJIS一般形AA級に準拠している。三刺激値XYZ,xyL表色系,u'v'L表色系,相関色温度Tcと黒体放射軌跡からの偏差duv等の豊富な表色系を持つ。自然光の利用や間接照明,スポット照明等,照明方法が複雑になってきているが,本色彩照度計はそのような複雑な照明環境においても高精度な照度,色度測定可能である。
本稿では色彩照度計の概要と,測定をサポートする色彩管理プログラム920 01について述べる。
無線式巡回点検システムPATCERT(PDF: 79KB / 6ページ)
- 吉 武 哲 *1
- 白 濱 寿 一 *1
- 竹 内 稔 *1
- 飯 田 仁 志 *2
*1横河M&C株式会社 技術部 RAS--PJT
*2T&M第1技術部
プラント内の設備点検に,新しいコンセプトの巡回方式を用いた無線式巡回点検システムPatcertを開発した。
2.45GHzの無線を使って,設備の状態をモニタする温度,圧力,振動等のセンサデータを,離れたところから収集するシステムである。本システムは,特定小電力無線局の移動体識別装置の無線データコレクタ(RDC),センサのデータを無線データコレクタに送信する無線センサモジュール(RS),パーソナルコンピュータとの通信インターフェイスであるPCインターフェイス(RP)の3つの機器で,構成される。各種センサのデータは,RDCのキーを押すだけで,RSから最大2m離れたところから,ワイヤレスで収集可能になった。また,データ収集と同時に,センサの設置されているロケーション(タグ番号)や,データの測定時刻も,自動的に入力できるようになった。更に,従来の様に,アナログメータを読み,10キーでハンディターミナルへデータを入力する必要が無くなり,巡回パトロールの負荷の大幅軽減,客観データの収集が可能になった。
本稿では,機器のハードウエア構成と,実際に運用評価した結果について述べる。
医療システム(人間ドック情報管理システム)の適用事例(PDF: 133KB / 6ページ)
- 古 根 将 *1
- 池 田 幸 広 *1
- 飛 田 政 仁 *1
*1医療情報システムセンター エンジニアリング部
従来のオフコンでの受診者情報・検査データの単純な人間ドック情報管理システムから一歩進んだ,医療画像等(例えば,X線写真や超音波画像)も含めた受診者情報全般を総合的且つ一元的に管理する人間ドック情報管理システムを岡山県南部健康づくりセンター殿向けに構築をした。医療画像を医療画像の世界標準規格(DICOM規格*2)で統一的に管理する事によって,本施設では医療画像をモニターで表示して読影支援をしたり,受診者へ医療画像と検査結果をモニターに表示しながら面談するというように積極的な活用をしている。
本稿では前述の人間ドック情報管理システムの概要を述べるともにそこで採用されている技術・特長等を紹介する。
*2DICOM規格:Digital Imaging Communcations in Medicineの略称で医療画像の世界的な統一規格の事