横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

Vol.50 No.1 (2006)

紙パルプ・シート特集号

コーポレート研究開発戦略を考える (PDF:70KB/2ページ)

  • 永島 晃 *1

*1 取締役専務執行役員技術開発本部長


横河電機の紙パルプ・シートビジネス (PDF:63KB/4ページ)

  • 峯尾 知宏 *1

*1 IA事業部システム事業センターP&W SOL部

近年、国内の紙パルプ業種の設備投資は、既存設備の部分的な改善ではなく、高い付加価値を生み出す新しい設備の建設へ集中するようになってきた。また中国を中心とするアジア市場では、大量生産を目的とした大規模プラントが次々と建設されている。このような市場の動向から、紙パルプビジネス向けコンセプトとして、(1)MTS(Machine Technology Solutions)、(2)PTS(Pulp Technology Solutions)、(3)UTS(Utility Technology Solutions)、(4)ITS(Information Technology Solutions)の4つを掲げた。これらのコンセプトは、ただ商品のラインナップを揃えるだけではなく、それぞれの持つ情報を有機的に結びつけることにより、新たなソリューションを生み出すことを目的としている。これにより、顧客の経営に貢献する真のトータルサプライヤーを目指す。


B/M9000CS Small 用新スキャナ (PDF:44KB/2ページ)

  • 明円 隆 *1
  • 田原 基学 *1
  • 大日方 祐彦 *1

*1 IA事業部システム事業センターP&W SOL部

当社のBM計B/M9000CSのファミリー製品として、新スキャナによる中小規模向けB/M9000CS Smallを開発した。既存のB/M9000CS が大規模設備に軸足を置いた製品であるのに対し、B/M9000CS Smallは中小規模のセグメントを埋めるベーシックな製品である。ライフサイクルコストの削減に向けて機能を集約しながらも、新技術によりスキャナ部分の高速・高精度・高分解能化を測り、さらに扱い易さを徹底的に磨き上げた製品である。本稿では、主にB/M9000CS Small の新スキャナの機能と構造を紹介する。


オンライン繊維配向計BM9FS1 (PDF:81KB/2ページ)

  • 明円 隆 *1
  • 田原 基学 *1
  • 大日方 祐彦 *1

*1 IA事業部システム事業センターP&W SOL部

抄紙機のワイヤ部で形成される繊維配向(紙の繊維の並び方)は、紙の特性を決定する重要な品質特性であることがわかっていた。従来、繊維配向特性は、生産完了後オフラインで測定していた。当社と日本製紙(株)は、抄紙機上で繊維配向特性をオンラインで測定・制御できる製品を世界に先駆けて開発し、高品質の紙を安定して製造することを可能とした。本稿では測定原理および制御方式の概要を示す。


抄紙機測定制御システムB/M9000CS における最新制御技術 (PDF:170KB/6ページ)

  • 佐々木 尚史 *1

*1 IA事業部システム事業センターP&W SOL部

抄紙機測定制御システムB/M9000CSに搭載されている各種制御機能のうち、抄紙機ドライヤのオンライン乾燥シミュレーション技術を用いた最新の銘柄変更制御(パッケージ名称:DPCドライヤ予測制御)と、幅方向制御における位置対応の閉ループ同定機能(パッケージ名称:CD 適応制御)について紹介する。DPC ドライヤ予測制御によって、銘柄変更における損紙時間が23%短縮し、またCD適応制御によって坪量プロファイルの2σが約10% 改善されることが、それぞれ実フィールドにおいて確かめられている。


製紙工場における動力設備の統合制御 (PDF:39KB/4ページ)

  • 柴田 充啓 *1

*1 SOL事業部第2営業本部技術部

製紙工場は、パルプ製造設備、抄紙機、塗工機設備、用水設備、動力設備などのプラントで構成されている。動力設備は、製紙工場において製品を直接製造する設備ではないものの、なくてはならない重要な設備である。動力設備はボイラ、タービン・発電機および付帯設備から構成され、ユニットごとに分散制御されてきた。本稿では、これらの動力設備を、当社のDCSであるCENTUMにより統合制御し、CRTによる統合オペレーションシステムの構築について紹介する。また、燃料の多様化や地球温暖化防止の観点から、動力設備の新たな制御方式の構築についても紹介する。


紙パルプ業種の仕上げ工程向けトータルソリューション概要 (PDF:914KB/4ページ)

  • 竜崎 順一 *1

*1 SOL事業部第2営業本部技術部

紙パルプ工場の大半は連続プロセスで構成されているが、紙として製造された後、出荷までの間にディスクリートプロセスが存在する。このプロセスのことを‘仕上げ工程’という。仕上げ工程では、出荷荷姿への加工、品質判定などが行われており、生産量管理や品質管理上重要なプロセスとなっている。当社では、紙パルプ業種の仕上げ工程に対しても、紙パルプETS に基づいたソリューション提案を行っており、360 システムを超える実績を有している。
本稿では、紙パルプ業種の仕上げ工程におけるトータルソリューションの内容、および実施例の紹介を行う。


紙パルプ産業における情報化技術の適用 (PDF:121KB/4ページ)

  • 藤田 和貴 *1

*1 SOL事業部第2営業本部技術部

近年の情報化技術は本社ERP(Enterprise Resource Planning)系の機能に収まらず、より現場に近いMES(Manufacturing Execution System)、PCS(Process Control System)の可視化できるデータ(情報)を求める方向へ裾野を広げつつある。そして、生産現場も変化する市場要求にタイムリーに適応して、要求されるものを確実に、そして利益あるコストで生産する新しい清算の仕組みが必要とされてきている。特に、各工場内でのプロセスデータの情報化については統一された手法が望ましいが、既設の煩雑さから未着手になっているものも多い。この動向を踏まえ、紙パ業界への当社の情報化技術の提案と適用事例を紹介する。


フィルム・シート厚み測定と制御 (PDF:147KB/4ページ)

  • 土屋 彰彦 *1
  • 菅谷 郁夫 *1
  • 佐々木 尚史 *1

*1 IA事業部システム事業センターP&W SOL部

最近のフィルム・シート業界は海外メーカの台頭により製品価格が低下し、製造設備のコストダウン要求が強くなっている。一方、高品質・高付加価値フィルムへの移行により、フィルム品質の高精度測定、材料のムダの削減などが求められている。このような市場ニーズを背景に、当社では、オンライン厚み計‘WEBFREXII’シリーズのラインナップとして、ミニマムコストのフレームを新規開発した。また高精度測定に対しては、世界最高レベルの測定範囲、測定精度を持つ新センサを開発した。さらに、高品質化・材料のムダ削減に対しても、ユーザプロセスに最適な選択ができるように各種制御をラインナップしてきた。本稿では、新厚さ計‘WEBFREX II’、‘BalloonGage’の測定技術と制御技術の特長・機能について紹介する。



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