2017年7月24日発表
横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島 剛志)の子会社で国内の制御事業を担う横河ソリューションサービス株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:奈良 寿)は、経済産業省資源エネルギー庁の補助事業である平成29年度「需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント(VPP)構築実証事業費補助金」のリソースアグリゲーター事業に応募し、7月21日、事業の執行団体である一般社団法人環境共創イニシアチブから補助金交付決定通知を受領しましたのでお知らせします。
VPP構築実証事業は、高度なエネルギーマネジメント技術により、工場や家庭などが有するエネルギーリソースを遠隔制御・統合管理し、あたかもひとつの発電所(VPP)のように機能させる仕組みの構築を目指したものです。VPPは、電力系統における需給調整力を増強し、再生可能エネルギー電源のさらなる導入を可能にする新たなエネルギーシステムとして注目されています。横河ソリューションサービスはリソースアグリゲーターに登録されており、今回、VPPのエネルギーリソース(VPPリソース)の遠隔制御・統合管理を行うリソースアグリゲーターとして、複数のリソースアグリゲーターの上位で統合管理を行う親アグリゲーターの関西電力株式会社と共同で、滋賀県企業庁の浄水場のエネルギーリソース制御を行うシステムの構築と実証試験を行います。
この事業で横河ソリューションサービスは、ポンプの運転を遠隔制御・統合管理するリソースアグリゲーターシステムを構築します。このシステムは、親アグリゲーターからの電力消費抑制の要請に対応して電力と水の需要予測を行い、浄水場のポンプの新たな運転計画を策定してポンプの制御を行うものです。これにより、水の安定供給と電力のデマンドレスポンスの両立が実現します。
政府による電力システム改革の進行に伴い、複数の需要家側のエネルギーリソースを集約して需給を制御することで対価を得る、エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネスが注目されています。横河ソリューションサービスは、リソースアグリゲーターとしてのサービス提供を目指し、本実証事業に取り組みます。
YOKOGAWAは、石油、石油化学、化学、ガス、電力、水道など重要な産業・社会インフラ分野における豊富な経験を生かし、持続可能な社会の実現に必要な、VPPなどの新しいエネルギーシステムの構築に貢献します。
体制
- 親アグリゲーター:関西電力株式会社
「平成29年度バーチャルパワープラント構築実証事業への参画について」
関西電力株式会社ほか4社によるプレスリリース(2017年7月14日) - リソースアグリゲーター:横河ソリューションサービス株式会社
- 需要家:滋賀県企業庁
- 協力者:滋賀県エネルギー政策課
滋賀県は、2016年3月に策定した「しがエネルギービジョン」の中で、VPPを、新しいエネルギー社会の実現に向けて、中長期的な観点からさらなる可能性を追求するモデル事業の1つと位置付けており、今回採択された事業は、これに沿った取り組みです。
リソースアグリゲーター申請の概要
- 申請スキーム
引用:一般社団法人 環境共創イニシアチブ リソースアグリゲーター公募要領
拡大 - 補助事業の概要
・今回の開発範囲
・制御箇所 - 実証先となる需要家
引用:滋賀県企業庁HP 施設見学用パンフレット
拡大
・滋賀県企業庁 吉川浄水場 集中監視室 制御システム
以上
本件に関するお問い合わせ
- 本プレスリリースに関するお問い合わせ先
横河電機株式会社 コミュニケーション統括センター 広報室