2018年1月30日発表
横河計測株式会社(本社:東京都武蔵野市、社長:山崎 正晴)は、当社の光通信関連機器用マルチアプリケーションテストシステムAQ2200シリーズの新ラインアップとして、高確度で高安定に光パワーを測定できる、光センサヘッド「AQ2200-232」を開発、本日発売しますのでお知らせします。「AQ2200-232」は、光通信ネットワークに必要な光トランシーバや光ファイバコードなど光部品の生産ラインにおける試験・検査システムに最適な光センサです。
光センサヘッド(中央)とインタフェースモジュール(左)
開発の背景
インターネット、スマートフォン、地上波デジタル放送などの大容量・高速通信サービスの普及やクラウドサービス向けデータセンターの拡大により、通信網を支える光伝送装置に組み込まれる光トランシーバの需要が年々増加しています。光トランシーバの生産ラインでは、試験・検査の効率化を図るため作業者の手元に光センサを配置して行う空間光の手元測定やI-L特性(駆動電流対光パワー特性)の高速測定が求められます。
当社は、お客様のこのようなニーズに対応するため、高確度で高安定に光パワーを測定できる光センサヘッド「AQ2200-232」を開発しました。
製品の主な特長
- 業界最高クラスの不確かさ性能を実現
シンプルな光学系、受光素子の恒温制御などにより、環境依存度を抑え、パワー測定時の不確かさ性能を業界最高クラスの±1.8% ※1としました。レーザパワーの校正用基準器としても使用できます。
※1 2018年1月当社調べ - 大口径センサにより空間光測定が可能
光トランシーバの生産ラインでの試験・検査では、光センサを作業者の手元に配置して、空間光を測定することが必要です。AQ2200-232は、直径5mmの受光素子を搭載し、手元での空間光の測定を可能とします。 - 広い単一レンジのダイナミックレンジ(30デシベル)で高速測定に対応
光トランシーバなどの光部品やチップのI-L特性(駆動電流対光パワー特性)測定では、30デシベル(dB)以上のパワーを高速に測定する必要があります。AQ2200-232は単一レンジで測定できるパワーの範囲を30デシベルに拡大し、I-L特性を高速に測定します。
さらに、近年の光パワーの高出力化に対応するため、+15ディービーエム(dBm)(1mWあたりのデシベル)まで測定可能としました。
主な市場
- 光伝送装置、光トランシーバなど光通信関連製品の生産部門
- 光計測器の校正機関や、光計測器を所有する企業の校正担当部署
用途
- 光伝送装置、光トランシーバなど光通信関連製品の製造試験・検査
- 光計測器の光パワー校正
当社は、横河電機の米国子会社を通じて、1月30日(火)から2月1日(木)まで米国サンフランシスコの Moscone Centerで行われる、光学技術分野で世界有数の展示会「Photonics West 2018」に本製品を出品します。
マルチアプリケーションテストシステムAQ2200シリーズについて
光伝送装置や光デバイスの開発・生産時に光の特性を評価するためには、光源、光信号の経路を変更する光スイッチ、光の強さを減衰させる光可変減衰器、光レベルを測定する光パワーメータなどが必要です。当社のマルチアプリケーションテストシステムAQ2200シリーズは、これらの機能をプラグインモジュールにして各種ラインアップしています。お客様は、これらのモジュールを自由に組み合わせて必要な測定アプリケーションを1台で構築でき、プラグインモジュールを交換、または増設することで新しい測定システムを簡単に構築することができます。
以上
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横河電機株式会社 コミュニケーション統括センター 広報室