100周年記念誌「時代を超えて-Always Reaching Higher-」
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23YOKOGAWA 100th AnniversaryYokogawa Electric InternationalYokogawa Engineering Asia(シンガポール)南米 ブラジルでは、1973年に販売会社Yokogawa Eletrica do Brasil Industria e Com.Ltda.が営業を開始した。1970年代後半、同国の 電子機器産業保護政策により輸入に対する規制が強まったため、1983年に地元企業のECIL S.A.社に技術供与し、DCSの生産を開始した。保護政策終了後の1992年、ECIL P&Dに資本参加、翌年には過半数の株式を取得してYokogawa America do Sul Ltda.を設立し、1998年にはYokogawa Eletrica do Brasilと合併した。チリ、アルゼンチン、コロンビア、ペルーに支店や子会社を設立し、経済成長が期待される南米の中核として重要な役割を果たしている。韓国 1977年、工業計器のトップメーカーであった 又進計器と技術提携し、工業計器のノックダウン生産を開始。翌年には合弁で又進横河エンジニアリングを設立した。同社は1983年に韓国横河電機に社名変更し、1998年4月からYOKOGAWA独資の子会社となった。1991年に代理店を買収して設立した測定器の販売会社、高麗横河測定器の  1974年、シンガポールに海外初の工場であるYokogawa Electric Singapore Pte. Ltd.を設立し、翌年、メータの生産を開始した。同工場は、優れた品質管理や製造技術によりシンガポール経済開発局からモデル工場に選ばれるなど、現地で高い評価を得る。同国では1975年に販売・サービス会社を、1986年にはエンジニアリング会社を設立、1988年に両社を統合し、1990年にはこれにYokogawa Electric Singaporeも統合して、受注、エンジニアリング、サービスに製造の機能を加えたYokogawa Electric Asia Pte. Ltd.が発足した。 1997年、同社は営業、エンジニアリング、サービスの機能を新たに設立したYokogawa Engineering Asia Pte. Ltd.に移管し、新会社は ASEANのヘッドクオータとなる。各国に営業・サービス拠点を展開し、地域の発展とともに着実に事業を拡大する。2004年には本社の開発機能を一部移管してシンガポール・ディベロップメント・ センターを設立し、制御システムのソフト ウエアパッケージ等の開発も始めた。2005年、 海外制御事業のヘッドクオータとして、Yokogawa Electric International Pte. Ltd.が 設立され、シンガポールはYOKOGAWAの制御事業の中枢の役割を果たすようになる。Yokogawa Electric Asiaは、インドネシアにも工場を広げ、今日ではCENTUMをはじめとする基幹製品を生産する重要拠点に成長した。事業も2012年に統合。今日では大規模プロジェクト をこなせるまでに成長した。生産機能を分社して2002年に設立された韓国横河エレクトロニクス・マニファクチャリングは、温度調節計、PLCなどの集中生産拠点の役目を果たしている。CIS ロシアでは、ソビエト連邦の時代から市場の成長性に着目し、1960年代、商社やプラントメーカーを通してビジネスを開始した。1993年にはモスクワに駐在員事務所を開設し、1997年には営業、エンジニアリング、サービス機能をもつYokogawa Electric Ltd.を設立。豊富な資源をもつ市場で成長を続け、2005年には社名にCISを加えた。カザフスタン、ウクライナに子会社を設立、CIS諸国に支店、テクニカルセンターを構え、世界有数のエネルギー企業と良好な 関係を築いている。その他地域 インドでは、1987年に代理店のBlue Star社、カルナータカ州立企業のKeonics社と3社合弁Yokogawa Corporation of America(米国) 1957年、初の海外法人として、Yokogawa Electric Works, Inc.をニューヨークに設立した。当時の技術先進国であるアメリカへの進出は大きな一歩であった。 1958年には世界的に権威ある計測制御分野の展示会「ISA Show」に初めて参加するなど、市場へのアピールを続ける。1968年には技術力を 印象づけるために社名をYEWTEC Corporationと改称、1975年にはYOKOGAWAの子会社であることを強調するためYokogawa Corporation of Americaに社名を変更した。同社は販売・ サービスで米国市場の開拓に貢献し、1980年にはジョージア州アトランタ郊外で工場を稼働、流量計やレコーダのノックダウン生産を開始した。 これらの製品を中心に着実に評価を高めていくが、オートメーションの発祥の地で、制御事業の強豪の本拠でもある北米でシステム製品の事業を本格的に展開するには、強力なパートナーが必要との結論に至る。そこで、ビル空調などのオートメーションの有力企業であるジョンソンコントロールズと1989年、北米の制御事業を担う合弁会社を設立する。しかし、経営方針や企業文化の違いから1997年には合弁を解消し、再び独力で北米市場の開拓を進めた。 石油メジャーへの実績を通じて市場での認知度は徐々に高まり、2002年にはエネルギー産業の中心地であるヒューストンにエンジニアリングセンターを設立、2010年には本社を移した。現在ではカナダやメキシコにも子会社を擁し、オフショアプラットフォームやシェールオイルなどもターゲットとして事業拡大を図っている。でYokogawa Keonics Ltd.を設立し、すでにいくつもの納入実績があった同国で製造を含めた体制を整えた。2003年には合弁を解消して 翌年、社名をYokogawa India Ltd.に変更し、基幹産業である石油、石油化学、電力分野を はじめとするお客様と信頼関係を深めていった。1994年にはエンジニアリングセンターを設立し、グループにエンジニアリングリソースを提供する重要拠点の役目も果たしている。 オーストラリアでは、1987年に代理店と合弁で販売会社Yokogawa Parameters Pty. Ltd.を設立し、1989年に100%出資のYokogawa Australia Pty. Ltd.とした。1998年には同国企業 から発電プラントシミュレータ部門を買収して 新会社を設立(後にYokogawa Australiaに統合)、同国の制御市場で高いシェアを誇っている。 台湾では、1989年に合弁会社台湾横河股份有限公司を設立し、同国における工業計器の営業とエンジニアリング機能の強化を 図った。合弁先は同社設立と同時に解散し、社員や拠点、およびそこに培われたサービス力は全てYOKOGAWAに引き継がれ、今日に至っている。横河電機株式会社日本北米東南アジア

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