25YOKOGAWA 100th Anniversary2005年末に始まり、総投資額が98億ドル(約1兆円)にも達した第Ⅰ期計画(ラービグⅠ)では、イタリア、スペイン、イギリス、日本の一流プラントメーカー8社が参画、10のEPC (エンジニアリング、調達、建設)パッケージが同時進行したが、YOKOGAWAはMAC(Main Automation Contractor)に選定され、オートメーションに関わる全工事を統括する役割を担った。この指名には、通常であればプラントメーカーごとにバラバラになってしまう機器・システムの仕様を統一し、オペレータの運転負荷軽減や資材調達・メンテナンス両面でのコストダウンにつなげたいというお客様の意思があった。このように多くの会社が参画する巨大プYOKOGAWAの社員には、常にこれを考える姿勢が継承されている。その遂行力は、技術、製品と並んでYOKOGAWAを支えている。 この遂行力が発揮されたのが、サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコと住友化学(株)の合弁会社ペトロ・ラービグ社の大プロジェクトである。アラビア半島紅海沿岸のラービグに世界最大規模の石油精製・石油化学コンプレックス1を建設するものであった。ロジェクトにYOKOGAWAがMACとして選ばれたことは、これまでの細やかな気配りと高い遂行能力によってお客様の信頼や満足を得てきたからにほかならない。とはいえ、業界をリードする何社もの大手プラントメーカーをコントロールするのは、それぞれがプロジェクトの異なった部分を担当し地理的にも分散していることもあり、容易ではなかった。しかし、お客様第一で最後までプロジェクトをやり遂げるYOKOGAWAの価値観と伝統が、世界で最も高いレベルの品質を求めるアラムコ社と、同プロジェクトに社運を賭ける住友化学からの信頼につながり、YOKOGAWAを中心とした各社の緊密な連携がその信頼をさらに深めていった。世界的な大プロジェクトでMACに選定プロジェクト参加企業の合同ミーティング建設中のラービグⅡプラント1 25平方キロメートルの敷地で、原油処理能力40万バレル/日の製油所と石油化学プラントを有する。年産能力はエチレン130万トン、プロピレン70万トン、酸化プロピレン20万トン、ポリエチレン90万トン、エチレングリコール60万トン。
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