概要
織物の連続染色には種々の方法があり染料の固着法も多様ですが、染料を直接に用いる染色ではスチーミング(熱処理)が必要です。現在、連続染色にはパッドスチーム法が広く用いられており、製品の品質安定化を図るため、スチーマの中の湿度が一定になるよう制御されます。
この湿度の制御には、保守に優れた直接挿入方式で、かつ、高温雰囲気でも使用可能な「ZR802G ジルコニア式高温湿度計」が 採用され、好評を得ています。
お客様の期待
- 抜染工程の品質を維持したい
- 連続で安定した湿度を測定したい
- ランニングコストを削減したい
- 設備更新のイニシャルコストはミニマムに抑えたい
プロセス概略
バッドスチーム法(バット染料や反応性酸性の分散染料等を用いる)の工程には、染料溶液の含浸・乾燥・染料固着・洗浄・(再)乾燥などがあります。
染料を含浸された織物(布)はスチーマに導かれ、一定の温度と湿度の雰囲気下で染料が固着されます。
YOKOGAWA のソリューション
フィールドデータ
プロセス条件
測定点:スチーマ側面
測定ガス成分:蒸気:90 ~ 100%、空気:残
温度:70 ~ 110℃
圧力:10 ~ 30 Pa
ダスト:なし
ユーティリティ
電源:定格電圧:100 ~ 240 V AC
定格周波数:50/60 Hz
消費電力:通常:330 VA、最大:800 VA
測定システム
検出器:ZR22G- □□□ -S- □ -C-R- □ -J-A/SV
変換器:ZR802G-□-□-N-N /□
自動校正ユニット:ZR40H-☐-☐-A
ゼロガス封入ボンベ:G7001ZC
ボンベ用減圧弁:G7013XF
エアセット:G7003XF
留意点
- 検出器は、プローブ先端が垂直下向きとなるように取り付けるのが最良ですが、水平(下図の姿勢)までの任意の角度となるよう取り付けることも許容されます。
業種
関連製品&ソリューション
-
分離型ジルコニア式高温湿度計 ZR22G, ZR802G
長寿命、高信頼性のジルコニアセンサで、高温下の湿度を効率よく連続測定します。サンプリング装置不要で直接測定が可能です。センサの劣化を自己診断でき、現場でヒータアセンブリ一式の交換が可能でメンテナンス性に優れています。デジタル通信やデータログ機能の追加により、OPEX削減に貢献します。
-
酸素分析計
過酷な条件下でも高精度に安定した測定が可能なレーザ分光式、燃焼管理や制御に最適なジルコニア式、可燃性ガスを含むガスでも測定可能な磁気式、リフロー炉・グローブボックスなどの雰囲気ガスを測定する低濃度酸素濃度計など安全計装のため用途に合わせたラインアップです。