お客様の課題
人の「目」では拾いきれない大規模プラントのベルトコンベア火災リスクを低減
昨今、プラントの大規模な事故が続いています。ヒヤリ・ハット事例はありつつも、クリティカルな事故が起こらない限り、「うちの現場は強い」という自信のもと、監視は人頼みというケースも少なくありません。石炭やパルプチップなどを運搬する大規模プラントのベルトコンベアに関しても、定時パトロールによる点検が、主なセーフティネットとなっているところも見受けられます。
ただ、「人」には限界があります。スキルの差もあります。不確実性をはらむ要因が大きい人によるリスク管理。そこだけに事故発生による操業停止(Unplanned Outage)や、会社イメージ毀損の回避という、極めて重要なミッションを担わせているとしたら、いつ企業として再起不能な大事故が起こるとも限りません。
光ファイバ分布型温度センサDTSXによる「ベルトコンベア設備異常検知」のソリューションは、これらの企業の存続に関わる危機を大幅に低減することが可能です。
ソリューションとベネフィット
プラントの安全を24時間365日監視
ベルトコンベヤサイドに這わせた光ファイバのセンサから情報を収集し、24時間365日、ブランクエリアのない監視が可能です。
多くのベルトコンベヤを1台のDTSXとアプリケーションでカバーできるため、一般的なベルトコンベヤのラインなら、プラント全体を一元監視できます。
定時・定点パトロールのみの監視体制よりも格段にきめ細かなリスク回避が期待でき、人件費のコストダウンにもつながります。
1m 単位での異常箇所を特定し、被害を最小限に
万一事故が発生した場合、いかに早急に異常箇所を特定し、緊急対応ができるかによって、被害の大きさが変わってきます。
ベルトコンベヤ設備異常検知のアプリケーションは、1m単位で最短10秒ごとに温度を検知できるため、異常箇所の特定が容易です。
また横河電機のソリューションで、監視システムをカスタマイズすることにより、現場のニーズに沿ったわかりやすい管理画面やレポートをアウトプットすることも可能です。
ランニングコストを抑えながら、危機を回避
ベルトコンベヤに対するセンサの設置は、光ファイバのみで、それ以外の制御・電源系統のラインは必要ありません。
光ファイバのセンサはメンテナンスがほとんど必要ありません。
ランニングコストを大幅に抑えつつ、より高いリスク回避の効果を得ることができます。
DTSXによる温度モニタリングの仕組み
ラマン散乱光の強さを利用して温度を測定
光ファイバケーブル中に照射された光は、後方にラマン散乱光 ~照射された光と異なる周波数を持つ光~ を発しながらケーブル内を進むことが知られています。DTSXは、このラマン散乱光の強さが、温度と相関があることを利用して、光ファイバケーブルが敷設されている箇所の温度を測定(*)します。
たとえば6kmの光ファイバケーブルで、6,000点の温度が測定可能
光の往復時間と光速とを計算することで、温度を1メートル毎に測定します。測定ポイントも、1メートル単位のピンポイントで特定することができます。
(*) 1メートル毎の平均温度を測定
業種
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再生可能エネルギー
社会の電源構成およびエネルギーシステムが進化を遂げようとしている状況の中、効率的なエネルギーマネジメントは、多様化するエネルギーシステムを最適化するため、今後の社会に欠かせないものとなっています。
YOKOGAWAは、再生可能エネルギー発電事業者様や各種エネルギーマネジメント事業者様へのご支援を通じて、理想的なエネルギーマネジメントシステムを創出し、持続可能な新エネルギー社会に貢献します。 -
鉄鋼
鉄鋼業界のお客さまは、世界的な過剰供給構造となっている鉄鋼市場において、コスト競争力強化のために生産拠点の集約化や集約先の設備の強化を図るなど、非常に厳しい経営環境に直面している中で、以下のような課題を抱えていると考えております。
- 安全対策の更なる推進
- 高品質/高付加価値製品の製造と徹底したコスト削減の両立
- ますます厳しくなる環境・省エネルギー問題への対応
- 製造/操業技術、ノウハウの共有と伝承
- 設備/装置の老朽化対策
一方で、ビックデータやIoTなど最新のICT活用により、これらの課題解決を加速させ、新たな付加価値を創出し、さらなる競争力強化につながることが期待されています。
YOKOGAWAは、これまで最新・最高の技術と、計測・制御・情報の分野で長年培ったノウハウをベースに製品開発を続け、日本の産業基盤を支えるお客様と共に進化してきました。
YOKOGAWAは、これまでと同様に、24時間365日のプラント安定稼働に貢献し続けると共に、お客様の新たな課題に対処し、お客様のビジネスの成長に貢献できる最良のパートナーとして、これからも努力を重ねていきます。 -
電力
石炭、石油、ガスを燃料とする火力発電は電力発電の大半を占めています。横河電機は火力発電所向けの1,000以上の納入実績を持ち、その経験と知識からお客様へ最適オペレーションと安全性へ貢献して参ります。
関連製品&ソリューション
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光ファイバ温度センサ DTSX200
DTSX200 は、温度測定対象や領域が小中規模で、光ファイバケーブルが短距離の場合に最適な、普及版機種です。低消費電力であることと、温度測定環境に左右されることが少ないため耐環境性に優れています。
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光ファイバ温度センサ DTSX3000
DTSX3000 は、「 1台で、もっと長距離で、もっと広範囲に渡っての温度分布監視がしたい」というご要望に応えて開発した光ファイバ温度センサです。長距離温度測定と、高い温度分解能に対応できる機能を備えたフラグシップモデルです。
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線形熱感知器 DTSX1
DTSX1 は、熱検知に必要な機能を 1ボックスに収納した熱感知器です。光ファイバケーブルで測定して温度データを高精度に解析し、高温の熱検出を行います。
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光ファイバ温度センサ DTSX
温度センサーに光ファイバを使用した光ファイバ温度センサ DTSXは、長距離・広範囲の生産設備を24時間もれなく温度監視することで、設備異常を素早く検知し、発生場所を特定します。精度の高い予知保全でダウンタイムを回避して工場の安定稼働を実現します。