横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

バスダクトの温度異常を早期検知して効率的な保守を実現

 

常時監視が困難なバスダクトの異常を素早く検知するには?

「バスダクトの異常過熱を早期検知する温度モニタリングソリューション」
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バスダクト(バスバー)の異常の予兆を迅速に検知し、適切なタイミングに保守できるとしたら? 横河電機のDTSXは、経年劣化の影響を受けやすい接続部を常時監視し、異常箇所のピンポイント検知や保守担当者の負荷軽減などに貢献することで、工場の安定稼働を実現します。

 

概要

大容量の電流を生産設備に導電する導体であるバスバーは、多くがバスタクトで覆われているため、目視による保守点検は容易ではありません。また、一般的にバスダクト(バスバー)は天井裏や高所、床下に張り巡らされており、危険かつ過酷な環境での保守点検を強いられることが珍しくありません。

「光ファイバー温度センサー DTSX」は、そうしたバスダクト(バスバー)の保守を効率的かつ的確に実施し、プラントの安定稼働に貢献するソリューションです。

バスダクトに敷設された光ファイバーケーブル

お客様の課題

バスバーの接続部のゆるみ

バスバーの接続・分岐には、一般的にボルト締めやクランプが用いられます。たとえばボルトによる接続部は、地震やバスバー自体の温度上昇などが原因でゆるみが生じてしまい、さまざまなリスクや事故につながる恐れがあります。

ボルト締めされたバスバーの接続部
ボルト締めされたバスバーの接続部

設備への電源供給の停止リスク

バスバーの接続部に用いられるボルトがゆるむと、その部分の電気抵抗が高まり、温度上昇が起こります。過熱はさらに電気抵抗を増加させ、バスダクト(バスバー)の破損や電源供給のストップによって、操業停止の可能性も高まります。

 

保守点検の負荷大

保守点検の手段には、バスバーの接続部付近のバスダクトにサーモラベルを貼りつける方法やサーモカメラを使ったパトロールがあります。しかし、バスダクト(バスバー)は長いもので数100m以上接続して使用されることもあり、膨大な箇所の接続部を目視で点検することは容易ではありません。

過酷な労働環境による人材確保の課題

バスダクト(バスバー)は、工場内の天井裏や高所、床下に張り巡らされているケースも多くあります。バスダクト(バスバー)の安定運用において常時監視が求められる中、人による監視に適さない過酷な労働環境であり、人材確保も大きな課題となっています。

高所に張り巡らされたバスダクト
高所に張り巡らされたバスダクト

製品・ソリューション

1.光ファイバー温度センサーでの常時監視

DTSXは、光ファイバーケーブルの特性を生かしたセンシング技術により、長距離・広範囲の温度変化を24時間365日常時監視できる温度センサーです。

測定対象の経路や形状に沿ってフレキシブルに敷設できるため、バスダクト表面に敷設することで、バスダクト(バスバー)の予知保全に貢献します。

 

2.電磁ノイズの影響を受けずに異常個所を特定

大容量の電流が流れるバスバーの周辺は強電界下にあり、熱電対など電気式センサーによる温度測定は困難です。サーモカメラでは、広範囲かつ複雑に張り巡らされたバスバーを監視することはできません。

一方、DTSXは強電界下でも電磁ノイズの影響を受けない光ファイバーケーブルを採用しているため、異常過熱の発生箇所を正確かつ迅速に特定し、適切な対応を行うことができます。

 

3.バスダクト(バスバー)の保守点検を効率化

DTSXは、温度分布を1m単位で素早く正確に監視し、異常過熱の発生箇所をピンポイントで検知できるため、迅速な初期対応に貢献します。

バスダクト(バスバー)に異常の兆候が現れた場合、ボルトの増し締めなどの作業が適切なタイミングで実施可能となり、保守点検の効率化が叶います。

 

期待される効果

・広範囲での常時監視を実現

強電界下や複雑な測定対象でも、ブランクエリアなく正確に温度を監視できます。

・設備の予知保全を実現

365日24時間監視で温度変化を見逃さないため、設備の予知保全に貢献します。

・BCPに貢献

バスバーの温度異常に起因する電源シャットダウンを未然に防ぎ、生産量減や納入遅延ペナルティ、機会損失などに起因する損害を最小限に抑えます。

・保守担当者の負荷軽減

点検を行う間隔の最適化により、保守担当者の負荷軽減が実現します。

 

DTSXによる温度モニタリングの仕組み

ラマン散乱光の強さを利用して温度を測定

光ファイバーの中に照射される光は、入照射光とは異なる周波数を持つ光を後方に発しながら光ファイバー内を進みます。DTSXは、このラマン散乱光と呼ばれる光の強さが温度と相関にあることを利用して、敷設箇所の温度を監視します。

ラマン散乱光の強さを利用して温度を測定

 

1m単位をピンポイントで測定

DTSXは光ファイバーを通じて光を照射し、その往復時間と光速を計算することで温度を1mごとに監視します。たとえば、6㎞の光ファイバーの場合、6,000点の温度測定が可能です。監視ポイントも、1m単位でピンポイントに特定できます。

1m単位をピンポイントで測定

 

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    当社は、計測・制御・情報の分野で長年培ったノウハウと最新・最高の技術をベースに、日本の産業基盤を支えるお客様の課題解決ソリューションを提供し、お客様の将来の発展に向けた新たな価値を共創していきます。

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    鉄鋼業界のお客さまは、世界的な過剰供給構造となっている鉄鋼市場において、コスト競争力強化のために生産拠点の集約化や集約先の設備の強化を図るなど、非常に厳しい経営環境に直面している中で、以下のような課題を抱えていると考えております。

    • 安全対策の更なる推進
    • 高品質/高付加価値製品の製造と徹底したコスト削減の両立
    • ますます厳しくなる環境・省エネルギー問題への対応
    • 製造/操業技術、ノウハウの共有と伝承
    • 設備/装置の老朽化対策

    一方で、ビックデータやIoTなど最新のICT活用により、これらの課題解決を加速させ、新たな付加価値を創出し、さらなる競争力強化につながることが期待されています。

    YOKOGAWAは、これまで最新・最高の技術と、計測・制御・情報の分野で長年培ったノウハウをベースに製品開発を続け、日本の産業基盤を支えるお客様と共に進化してきました。
    YOKOGAWAは、これまでと同様に、24時間365日のプラント安定稼働に貢献し続けると共に、お客様の新たな課題に対処し、お客様のビジネスの成長に貢献できる最良のパートナーとして、これからも努力を重ねていきます。

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    近年、自動車の自動運転化技術が急速に進み、電子部品が数多く車に搭載されています。また医療機器の高性能化も同様の動きとなっております。この為、電機電子部品業界では、製造過程のトレーサビリティや部品の製造履歴を1品1品の単位で管理し、不良ゼロに向けた工場づくりを進めております。当社は、その際に出くわす現場の課題を的確に捉え、設備の予兆管理や品質不良ゼロに向けたスマートファクトリーの実現をお手伝いいたします。

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  • 電池

    電池 (リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタ、燃料電池など) 産業は、グローバル展開、技術革新などの市場変動の中、多くのお客様は以下のような課題を抱えられています。

    • 高い品質要求への対応、およびトレーサビリティ強化の要求への対応
    • 競争力強化のための生産の効率化・コスト削減
    • 環境・省エネ問題への対応
    • 技術・知識の共有化への対応
      など・・・

    YOKOGAWAは、今後期待されるリチウムイオン二次電池や燃料電池などの材料開発から製造工程に至るまで、各業界・分野で長年培った最新・最高技術と計測・制御・情報のノウハウと実績を有機的に結合させたソリューションを提供しています。

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  • 食品

    食品製造業の皆様は、「食の安心・安全の確保」と「コストダウン」の両立といった従来の課題に加え、感染症や省力化への対応などに取り組まれていることと思います。
    YOKOGAWAは、お客様が抱える課題に寄り添い、お客様の運用に適した工場のあるべき姿をご提案していくことで、働きやすい現場づくりを支援いたします。

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