アルツハイマー病治療薬のスクリーニング
アルツハイマー病患者の脳では、神経細胞死が見られます。この原因物質の有力な候補の一つとして、アミロスフェロイド(ASPD)というアミロイドβの凝集体が挙げられています (Hoshi, M. et al., 2003)。ASPDはシナプス前終末にある膜タンパク質に結合して機能を阻害することで細胞死を引き起こすことが明らかにされており(Ohnishi, T. et al., 2015) 、この結合を阻害する薬剤はアルツハイマー病の有効な治療薬となることが期待されます。このアプリケーションノートでは、共焦点定量イメージサイトメーターCQ1を用いたイメージングにより、ASPDとターゲットの結合阻害活性を有するあるペプチド (ペプチドX)と、それを構造展開した一連のペプチドの構造活性相関 (SAR)を評価しました。実験では、海馬初代培養神経細胞の表面に検出されるAPSDスポット数を指標に、ASPDの用量反応関係に対する各ペプチドの効果を調べました。このように多数の条件を同時に比較する実験には、大量の共焦点顕微鏡画像を高速で取得・解析できるCQ1が適しています。
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※ 本アプリケーションノートでは、TAOヘルスライフファーマ株式会社 研究員 笹原智也様が実施されたご研究を紹介しています。
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