概要
TBMとは
Time Based Maintenanceの略で時間基準保全と訳されます。TBMは、設備の安定稼働を維持し、生産性を向上させるための重要な手法です。TBMを実施することは、設備の信頼性を高め、予期せぬ故障を防ぐことができるため非常に重要です。
TBMを実施することで、
- 潜在的な問題を早期に発見できます。
- 予期せぬ設備の停止を最小限に抑えます。
- 計画的なメンテナンスにより、突発的な故障を避け、業務への影響が軽減します。
- 設備の劣化を抑制し、最適な状態を維持することで、寿命を延ばすことができます。
稼働時間の監視と記録
設備の稼働時間と処理時間を記録するには
SMARTDAC+ ペーパレスレコーダ(GX10,GX20)の演算オプション(/MTオプション)には、経過時間機能を用意しています。経過時間機能を用いることで、ある条件に一致している際の時間をカウントすることが可能です。
設備の稼働時間管理
設備の稼働時間を、"日"と"時間"の組み合わせで表示させることができます。稼働時間は、数年間の稼働時間を記録計で表示することが可能です。
また複数の設備の稼働時間を測定し、メンテナンス後は稼働時間をリセットし、一から稼働時間を測定しなおすことが可能です。
例えば、設備から稼働信号としてディジタル入力がONのとき、またはプロセスデータがある閾値を超えている間を稼働時間とみなすなどして、経過時間を測定することができます。
稼働時間の監視と記録
装置の処理時間を管理
稼働時間以外にも、装置の処理時間の測定・記録にも使用することができます。
例えば、
- 熱処理工程:温度がある設定温度よりも高い場合に、経過時間としてカウントする
- 滅菌行程:複数の温度が、ある設定範囲内に入った場合に、経過時間としてカウントする
ことができます。
処理時間アプリケーション
チャートレコーダからの置き換えで工数削減を
チャートレコーダでは、規定の処理時間を実施しているかを確認するために、
- チャート紙に記録して、定規で処理時間の長さを確認
- チャート紙のマスターデータと比較して違いがないかを確認
をしていました。ペーパレスレコーダに置き換えることで、処理時間が一目で分かるようになります。
ペーパレスレコーダ(GX10, GX20)導入のメリット
稼働時間に対するメリット:
- 設備の稼働時間をカンタンに監視・記録することが可能です。
- 監視している稼働時間を通信(Modbus等)にて上位のソフトウェアなどが取得することが可能です。
- 設定した稼働時間を超えた際は、アラームやメール等で通知することが可能です。
処理時間に対するメリット:
- 処理時間をカンタンに監視・記録することが可能です。
- プロセスデータと一緒に処理時間も一緒に記録することが可能です。
- 記録している処理時間も通信(Modbus等)にて上位ソフトウェアなどが取得することが可能です。
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