「車載用リチウムイオン電池工場向けアプリケーション」
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DTSX は、光ファイバケーブルを温度センサーとして用いる、ユニークで革新的な温度モニタリングシステムです。
現状の課題
組立工程のダクト発火リスクと経営へ与える影響
リチウムイオン電池の組立工程は、異物混入をなくすために 排気ダクトで吸引していますが、工程内の微細なアルミ粉塵などを吸引することにより、粉塵爆発のリスクが生じます。
建屋に設置されている、長距離排気ダクトの殆どの部分は天井裏などに存在し、人からの死角となっていることや、粉塵爆発等により発生した火煙は建屋外部に放出されていることから発見は遅れがちとなります。
組立工程の緊急停止による生産ロスはもちろん、納期遅延、信用の低下、競争力低下などサプライチェーンへの悪影響は、社会的、経営的に大きな影響を与えます。
ソリューションとベネフィット
光ファイバケーブルで組立工程の排気ダクトを網羅的 / 経済的に監視
パトロールや排気ダクトの清掃といったメンテナンスが求められる一方、その設置されている天井裏などは環境的に厳しく(暗い、寒い、暑い)、また高所(危険)のため、作業は大きな負担であり、火災や爆発が発生した場合に備え、人に頼らない監視が重要となります。
しかしその監視手段として挙げられる、従来型センシング手法では、下記のような限界があります。
- サーモカメラ: 死角の多い天井裏の排気ダクトを網羅するには、大量の台数(投資)が必要。
- ポイント型センサ: 長距離の排気ダクトは、大量の点数のセンサを設置する必要がありその設置、配線、端末処理などの工数は膨大、故障リスクも。
線形熱感知器 DTSX は、長距離のダクトであっても、光ファイバケーブルを敷設することで、従来型センシング手法よりも経済的に、全ての排気ダクトを網羅的に監視することができます。
また、ポイント型センサと異なる温度異常検出方法として、シンプルな上限警報 / 化率警報をはじめ、外部温度計との差分警報など、現場環境に合わせて柔軟に構築や設定が可能です。これが早期発見と迅速な初動につながり、被害を最小限にとどめます。
DTSX は、欧州の火災感知規格 EN54-22 を取得し海外では火災感知器として使われています。
また、リチウムイオン電池以外の他業種のダクトでも同様に使われています。
DTSX による「光ファイバセンシング」の特長
光ファイバケーブルそのものが温度センサーになります
1 m ごとの温度分布監視
- 監視距離: ~ 50 ㎞
- 監視温度: -200 ~ 300 °C
- 最短監視周期: 約 5 秒
- 温度分解能: 0.03 °C
*: 各仕様は条件に依存
おもな特長
- 広いエリア、普段人が立ち入らないエリアでも、24 時間 365 日監視可能
- 電源不要 / 防爆 / 電磁ノイズの影響なし
- フレキシブルな敷設
- DCS などの上位システムとの高い親和性(Modbus / TCP)
他の車載リチウムイオン電池アプリケーション
給電用バスバーの健全性監視
リチウムイオン電池工場に設置されている給電用バスバーの接合部分の健全性を監視します。バスダクトに内蔵されかつ天井裏などの死角にある長距離のバスバーを網羅的に監視することで異常を見逃しません。
(詳細は、「車載用リチウムイオン電池アプリケーション (給電用バスバーの健全性監視)」をご覧ください)
製造工程の棚、保管棚のスマート監視
一つひとつの棚に収納されたリチウムイオン電池の熱暴走を早期発見することで、異常発生時に迅速な初動対応を実現し被害を最小限にとどめます。
(詳細は、「車載用リチウムイオン電池アプリケーション (製造工程の棚、保管棚のスマート監視) 」をご覧ください。)
セパレータ / 電極の塗工乾燥炉温度分布確認
リチウムイオン電池を構成するセパレータ / 電極の塗工乾燥工程の乾燥炉内の温度分布を見える化しま す。最適な温度プロファイルにすることで生産性の向上を実現できます。
(詳細は、「車載用リチウムイオン電池アプリケーション (セパレータ / 電極の乾燥炉温度分布監視)」をご覧ください)
業種
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自動車
自動車業界では、電動化や自動運転など市場の新たな要求に対しタイムリーな対応が求められる中、各社は日々技術革新・生産性効率アップ・環境対応と研鑽を積み重ねています。YOKOGAWAは、自動車業界の事業者様へ、理想的なスマートファクトリー構築支援を行い、持続可能な社会の実現に貢献します。
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電機・電子
近年、自動車の自動運転化技術が急速に進み、電子部品が数多く車に搭載されています。また医療機器の高性能化も同様の動きとなっております。この為、電機電子部品業界では、製造過程のトレーサビリティや部品の製造履歴を1品1品の単位で管理し、不良ゼロに向けた工場づくりを進めております。当社は、その際に出くわす現場の課題を的確に捉え、設備の予兆管理や品質不良ゼロに向けたスマートファクトリーの実現をお手伝いいたします。
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電池
電池 (リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタ、燃料電池など) 産業は、グローバル展開、技術革新などの市場変動の中、多くのお客様は以下のような課題を抱えられています。
- 高い品質要求への対応、およびトレーサビリティ強化の要求への対応
- 競争力強化のための生産の効率化・コスト削減
- 環境・省エネ問題への対応
- 技術・知識の共有化への対応
など・・・
YOKOGAWAは、今後期待されるリチウムイオン二次電池や燃料電池などの材料開発から製造工程に至るまで、各業界・分野で長年培った最新・最高技術と計測・制御・情報のノウハウと実績を有機的に結合させたソリューションを提供しています。
関連製品&ソリューション
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光ファイバ温度センサ DTSX200
DTSX200 は、温度測定対象や領域が小中規模で、光ファイバケーブルが短距離の場合に最適な、普及版機種です。低消費電力であることと、温度測定環境に左右されることが少ないため耐環境性に優れています。
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光ファイバ温度センサ DTSX3000
DTSX3000 は、「 1台で、もっと長距離で、もっと広範囲に渡っての温度分布監視がしたい」というご要望に応えて開発した光ファイバ温度センサです。長距離温度測定と、高い温度分解能に対応できる機能を備えたフラグシップモデルです。
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線形熱感知器 DTSX1
DTSX1 は、熱検知に必要な機能を 1ボックスに収納した熱感知器です。光ファイバケーブルで測定して温度データを高精度に解析し、高温の熱検出を行います。
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光ファイバ温度センサ DTSX
温度センサーに光ファイバを使用した光ファイバ温度センサ DTSXは、長距離・広範囲の生産設備を24時間もれなく温度監視することで、設備異常を素早く検知し、発生場所を特定します。精度の高い予知保全でダウンタイムを回避して工場の安定稼働を実現します。