測定水の導電率が変化すると、プラトー領域が電圧方向にシフトします〈図3参照〉。加電圧がプラトー領域を逸脱しない程度のシフトであれば、測定水の導電率変動があっても、FC400G無試薬形遊離塩素計の出力特性はほとんど影響を受けません。
しかし、加電圧がプラトー領域を逸脱する程に大きいシフトの場合、FC400G無試薬形遊離塩素計の出力特性は測定水の導電率変動の影響を大きく受けます。
なお、測定水の導電率が100~300μS/cmの範囲内であれば、ほとんど誤差なく測定できます〈図5参照〉。
【参考】測定水の導電率が300μS/cmを超える場合の対応について
導電率が300μS/cmを超えると、プラトー特性は変化せず、300μS/cmとほぼ同じ特性を示すようになります。また、プラトー特性が立ってくる(最適加電圧値がほぼ一定の値になってくる)ので、加電圧補償が必要なくなります。
したがって、測定水の導電率のみが仕様範囲外(300μS/cm以上)で、その導電率が変化せず一定である場合は、加電圧補償をOFF(*V/μAを0にする)にして測定することができます。
ただし、この場合の特性は、繰り返し性4%、直線性±8%程度になります。
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