校正は、使用開始の時および長時間の運転休止後の運転再開時に行います。
また、運転中も定期的(1ヶ月に1度程度)に校正を実施してください。
(1)校正前のならし運転
校正は、指示極(回転金電極)の電極面が汚れていない安定した状態で行います。そのため、指示極(回転金電極)の電極面を研磨した後、指示極の特性を安定させるための“ならし運転”を1時間程度行ってください。
(2)ゼロ点校正
ゼロ点を校正する方法には、「入力回路オープン法」と「塩素不含水測定法」の2通りがあります。
「入力回路オープン法」は、残留塩素計の電極を空気中に晒して、指示極(回転金電極)と対極との間に電流が流れないようにしてゼロ点を校正します。
「塩素不含水測定法」は、塩素を含まない水を2~3リットル用意してゼロ点を校正します。
塩素を含まない水は、純水1L当たりpH7緩衝液10mLとNaCl 50mgになるように調製します。
自動ゼロ校正を行う場合は、活性炭フィルタを通した水を使用します。
(3)スパン校正
残留塩素計にスパン校正用標準液を通水してスパンを校正します。
スパン校正用標準液は、下記の手順で調製します。
- まず、市販の次亜塩素酸ナトリウム溶液を希釈するための溶液を調製します。
- 希釈用の溶液は、純水1L当たりpH7緩衝液10mLとNaCl 50mgになるように調製します。スパン校正には、この希釈液が2~3リットル必要です。
- 次に、次亜塩素酸ナトリウム溶液を希釈用溶液で薄めて、遊離塩素濃度が測定レンジの80%付近になる標準液を調製します。
(4)測定水による実液校正
測定水の残留塩素計の指示値を手分析値に合わせこむ方法です。
一般的には、この方法で実用上問題がありません。
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