測定ガス中に測定成分の吸収波長帯に近い波長帯を持った成分(干渉成分)が入っていると、干渉成分の濃度の変化によって誤差を生じます。そのため、検出器の前に光学フィルタなどを置いて、干渉成分の波長帯をカットして、影響をなくすようにしています。
しかし、測定成分が微量濃度の場合は、上記の方法だけでは影響を取りきれないため、干渉補償検出器を使うなどの方法で干渉の除去を行っています。
下表に上記の対策を行った後の干渉ガスの影響度合を示します。
<干渉ガスの影響>
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CO計 | CO2計 | CH4計 | SO2計 | NO計 | ||
IR202-A IR202-B IR202-D |
CO 1000ppm | - | ≦1% FS | ≦1% FS | ≦1% FS | ≦1% FS |
CO215% | ≦1% FS (200ppm レンジは ≦2% FS) |
- | ≦1% FS | ≦1% FS | ≦1% FS (500ppm 未満のレンジは≦2% FS) |
|
H2O 20℃飽和 | ≦1% FS (500ppm レンジは ≦2% FS) |
≦1% FS | ≦1% FS | - | - | |
H2O 2℃飽和 | ≦2% FS | - | - | ≦2% FS | ≦2% FS | |
CH4 1000ppm | ≦1% FS | ≦1% FS | - | ≦20ppm | - | |
IR202-B | CO 1000ppm | - | ≦1% FS | ≦1% FS | ≦1% FS | - |
CO2 15% | ≦1% FS | - | ≦1% FS | ≦1% FS | - | |
H2O 20℃飽和 | ≦1% FS | ≦1% FS | ≦1% FS | - | - | |
H2O 2℃飽和 | ≦2% FS | - | - | ≦2% FS | - | |
CH4 1000ppm | ≦1% FS | ≦1% FS | - | ≦20ppm | - | |
IR400 | CO2 15% | 10ppm以下 | - | 3ppm以下 | - | - |
NO2 50ppm | - | - | - | -6ppm以下 | - | |
N2O 1000ppm | 80ppm以下 | - | - | - | - | |
SG1000 煙道ガス 濃度計 |
CO2 15% | 10ppm以下 | - | - | - | - |
NO2 50ppm | - | - | - | -6ppm以下 | - | |
N2O 1000ppm | 80ppm以下 | - | - | - | - |
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