一般用pH検出器には、内部液としてKCl溶液が使われています。KClとは塩化カリウムのことで、食塩に似て水によく溶けます。内部液(KCl溶液)の濃度は、検出器の種類により異なります。
検出器の種類 | KClの濃度 |
---|---|
KCl補給形pH検出器(PH8EFP) 純水用pH検出器(PH8EHP) |
3.3 mol/L (0℃飽和濃度) |
KCl拡散形pH検出器(PH8ERP) | 約 4 mol/L (20℃飽和濃度) |
KClは、温度によって水に溶ける割合(溶解度)が大きく変わります。
例えば、KCl補給形pH検出器のKCl溶液の濃度は3.3 mol/Lですが、これは0℃での飽和濃度です。0℃以下では、結晶が析出しシャーベット状になります。また,-11℃以下では凍結しますので、寒冷地での使用には注意が必要です。
KCl溶液は、測定中に測定液の中に流出して消耗します。KCl補給形pH検出器の場合の流出量は、3 ml/day以下(常温、10 kPaのとき)です。
標準のKClリザーブタンクの容量は250 mLですので、70日以上補給なしで測定可能です。
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