導電率とは溶液中の電流の流れやすさの尺度で、比抵抗の逆数です。
下図のようにL(cm)の距離を隔てて、表面積(cm2)の極板が対向して溶液中に置かれているとすると、その間の溶液の電気抵抗Rc(Ω)は、Rc=r・L/Aとなります。
r は比抵抗(Ω・cm)で、この値が電流の流れにくさを表し、溶液によって決まる定数です。
導電率をK(S/cm)とすると、K=J/Rcとなります。
Jはセル定数と呼ばれ、検出器の形状などで決まる固有の値です。
また、J=L/Aですので、LとAがわかれば、溶液の抵抗Rcを測定することにより導電率Kを求めることができます。
導電率の単位は、SI単位ではS/mを使用します。しかし、これは距離1mの相対する1m2の電極間の溶液の導電率Sに相当し、現実的な感覚に適応しにくいことから、JIS K0102(工場排水試験方法)などでは、従来のμS/cmの値を併記しています。
なお、導電率は電気伝導率(JIS)、電導率、または単に伝導度などとも呼ばれます。英語ではElectrical conductivityと言っています。
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