あらかじめ光学系の測定部分および配管の洗浄を行った後、定期的にゼロ濁度標準液および濁度標準液を通水して、濁度計のゼロ点およびスパンを校正します。
(1)ゼロ点校正
濁度計にゼロ濁度標準液を通水する。
指示値が十分に安定するまで通水した後、ゼロ点を合わせる。
下表にゼロ濁度標準液について示します。
測定範囲 | ゼロ濁度標準液 |
---|---|
0―2度未満 | 水道水を0.2μmのフィルタで濾過した水。 |
0―2度以上 | 水道水を1μmのフィルタで濾過した水。 測定範囲が200度を超える場合は、フィルタを通さない水道水を使用してもかまいません。 ただし、濁度2度以下の水道水を使ってください。 |
TB400G 表面散乱形濁度計で測定レンジが200度を超える場合は、ゼロ濁度標準液を使わずにランプの電源をOFFにすることでゼロ点を校正することができます。
(2)スパン校正
濁度計に下表の濁度標準液を通水するか、濁度計に付属されているチェックプレートを用いるかしてスパンを校正します。
標準液の種類 | 準拠する規格など |
---|---|
カオリン | JIS K0101「工業用水試験方法」 日本水道協会「上水試験方法」 |
ポリスチレン(PSL) | 平成15年厚生労働省告示第261号 日本水道協会「上水試験方法」 |
ホルマジン | JIS K0101「工業用水試験方法」 JIS K0801「濁度自動計測器」 |
(3)測定液による実液校正
濁度標準液またはチェックプレートで校正したにもかかわらず、測定液の測定値が手分析値と一致しないことがあります。
この場合は、濁度計に測定液を通水している状態で、手分析値に合わせこむ方法があります。
測定液による実液校正は、次の場合に実施します。
- 濁度標準液またはチェックプレートによる校正を行っても、濁度計の指示値が手分析値と異なる場合
- 季節などにより、測定液の性状が変化した場合
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