背景
長年安定経営に定評がある老舗化学品メーカーC社。近年の業界成長の環境にのり毎年20%の売上増を達成していた。しかし、営業利益は想定より伸びておらず、工場での歩留まり悪化などのコスト増が原因の一つとされた。状況打開のため製造部門のDX推進に取り組むことになり、早速DX推進プロジェクトを発足させ、情報システム部との取引があった大手ITコンサルと活動を始めたが…
課題
収集したデータの解析を開始 しかし課題のありかがなかなか見えてこない…
プロジェクトはITコンサルの指導の下、課題検討のために製造プロセスの稼働データを収集し解析を始めました。しかし、課題がどこにあるかが分からず、このような状態で1年が過ぎ去ろうとしていました。DXプロジェクト内では閉塞感が漂い始めていました。
DX推進の現場責任者であるY部長は、この頃の状況をこのように振り返りました。
「この1年間で、データだけ眺めても本質的な課題が見えてこないことを痛感しました。ITコンサルは製造の現場を知らないのです。現場を知っている自分達で進め方を身につけないと、本当の課題は分からないし一過性で終わってしまう、と思いました。しかし、現場のメンバーは忙しさを理由になかなか協力してくれません。まずは課題を見つけること、その上でデータ解析結果を実装まで持っていかないと効果には繋がらないのですが…」
こうした思いを強めつつも、どこから手を付けたらよいかわからず、DX推進の歩みはなかなか思うように進まずにいました。
課題のポイント
- ITコンサル指導の下プロセスのデータを取得、しかし課題の見つけ方が分からない
- 自分達でDXを推進する方法を身に着けたい
- 現場の協力を望んでも忙しさを理由に参加してもらえない
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