背景
老朽化した設備の安定稼働が求められているが、設備の点検品質(判断基準)や巡回点検の頻度を上げることができず、異常兆候の見落としが発生したX社。これにより設備の突発故障、生産機会の損失が発生していた。設備管理部、生産技術部共に改善が求められていた。
課題
年々老朽化する設備と巡回点検の負担増 より広範囲を効率的・継続的に監視したいが…
X社では事態の緊急性から、設備管理部と生産技術部のメンバーによる「設備監視強化対策チーム」を結成し、問題点の洗い出しを早急に行いました。
メンバーの一人、生産技術部のN氏はこのときの状況を次のように振り返ります。
「生産に必要な、クリティカルな設備以外は月に数回程度の巡回点検がほとんどで、中には全く点検を行っていない設備もありました。それに巡回点検の判断基準は監視員の経験・スキルに任せていて、人によってそのレベルはまちまちでした」
こういった状況を確認したN氏たちメンバーは、これらの改善と達成すべき目標を設備監視の点において次のように設定しました。
- 効率化:現場作業工数を軽減しつつ、故障リスクの高い設備の優先順位付けを行う
- 対象範囲の拡大:生産に影響を与える可能性のある全ての設備の監視を強化する
- 品質向上:継続的な監視とデータ化により、人に依存しない設備診断を実現する
N氏は、付き合いのあるソリューションベンダー数社に相談を持ちかけ、自社に最適かつ目標を達成するための、設備監視のシステム化提案を依頼することにしました。
課題のポイント
- 現在の監視体制は、常時監視範囲が限られており、それ以外は巡回点検か全く点検なし
- 人的資源に依存せず、より広範囲を効率的に監視するシステム構築
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