EとMが融合する、独自の「技術」と「安全」の提供で真の総合エンジニアリング企業を目指す
コスモエンジニアリング株式会社様
コスモエンジニアリング株式会社は、「E:Engineering(エンジニアリング)とM:Maintenance(メンテナンス)を融合させた高品質の技術と安全を提供する会社」をビジョンに掲げ、時代のニーズに応えるとともに、海外事業や新エネルギー事業にも積極的にチャレンジされています。
1958年の設立以来、総合エンジニアリング企業として石油・化学工業を中心としたさまざまな産業のプラントの建設に携わる一方、コスモ石油グループの一員として製油所のメンテナンスにも取り組んでこられました。
エンジニアリングとメンテナンス双方の業務で培った経験とノウハウを基に、石油・化学プラントのみならず、水処理、環境対応、水素エネルギー、風力発電や太陽光発電などの次世代エネルギーまで、幅広い時代のニーズに的確に対応されています。
Company Profile
会社名:コスモエンジニアリング株式会社
本社住所:〒140-0002 東京都品川区東品川2-5-8 天王洲パークサイドビル
設立:1958年11月1日
産業を多方面から支える「水素」
水素は、地球上で最も軽い気体であり、一番単純な構造の物質です。燃えやすい性質で、燃焼させると酸素と結合して水になり、他の有害なガスが発生しません。また、他の物質となじみやすく、金属にも良くしみ込むという特徴があります。これらの特徴を利用し、工業を中心に使われています。
国内では約150億Nm3が産業用に利用されており、その大半は石油精製における脱硫や石油精製品製造に使用されていますが、半導体の洗浄やステンレス鋼の表面をピカピカにする光輝焼鈍用のほか、大型発電機の冷却制御、ガラス産業、食品産業、ロケット燃料等でも使用されています。
水素そのものは大気中に0.5ppm程度しか存在せず、エネルギーを使って製造する必要があります。ですが、ガソリンやLPGなどの化石燃料やバイオマスエネルギーで発生したガスの改質、水の電気分解、工場の製造過程での副産物として得られ、原料や製造方法が限定されないため、産出地を選ばず、気候や風土に合わせたり、最新技術に対応可能であることも魅力の一つです。
メタノールと水から高純度の水素を製造
水素を製造する方法は、原料の種類や製品の性状により大きく変わります。水素製造の主な方法としては、天然ガスの水蒸気改質法やメタノール改質法があります。 メタノール改質法は、メタノールと水を蒸発させ、触媒を使って反応させることで、発生した水素を分離します。メタノールは、改質温度が低い(200~350℃)ため、水素製造時の反応温度を低く抑えられ、化石燃料よりも安全性が高いのが特徴です。
水蒸気改質法が、主に大規模な水素プラントに適用されるのに対して、メタノール改質法は、水蒸気改質法と比較して柔和な条件で運転可能で、より小規模の製造設備に適用されています。
メタノール改質法のプロセス図
CENTUM VP選定の背景
水素をユーティリティや原料として利用する場合、より少ない原料で効率的に製造することも重要ですが、トラブルなく安定的に製造することも同じくらい重要です。水素製造装置は、小規模なものから大規模なものまでお客様の要望により建設されますが、制御システムに対する要求はその規模に関係なく同じです。
コスモエンジニアリング株式会社では、制御システムに対して、装置の長期安定稼働とお客様のTCO削減に貢献することはもちろん、操作性の高さを選定の対象とされています。
これまで、小規模な装置にDCSを導入することはコスト的に難しい状況にありましたが、『CENTUM VP』は、高信頼性、長期安定性といったDCS本来の特長を持ちつつ、小規模プラントに採用可能であるという事で選定いただきました。
水素製造装置
CENTUM VPの特長と評価されたポイント
採用に際しては以下の点を高く評価いただきました。
- 制御ステーションのCPU、電源、通信カードなどの二重化と高度な最新技術により、99.99999%という高稼働率と高信頼性
- CENTUMシリーズの操作性を継承しながらも最新のLook&Feelを取り入れることにより、効率的な操作監視機能
- 簡単でわかりやすいエンジニアリング環境により、フレキシブルな追加/改造をすることが可能
- 既設システムである『μXL』のアプリケーションやエンジニアリングノウハウを活かせる
プラント制御に使用されている 『CENTUM VP』
YOKOGAWAの新エネルギー分野への取り組み
未来のエネルギーとして注目される「水素」
水これまで、小規模な装置にDCSを導入することはコスト的に難しい状況にありましたが、『CENTUM VP』は、高信頼性、長期安定性といったDCS本来の特長を持ちつつ、小規模プラントに採用可能であるという事で選定いただきました。