概要
IPP向け発電設備 - 電力需要に対応した柔軟な運用
- IPP事業用の石炭焚き発電設備
- 国内で初めてIPPでCFBボイラを採用
- 焼却灰のリサイクル(隣接セメント工場で石炭灰処理)
- 電力需要に応じた負荷調整と起動・停止
- 横河の高信頼制御システムCENTUMを採用
糸魚川発電所、 149MW、 石炭焚き(CFBボイラ)
背景
新潟県糸魚川市に建設された糸魚川発電所は、電力卸供給事業(IPP事業)用の発電設備として、東北電力に電力を供給しています。IPP事業用発電設備としては国内で初めて循環流動層(CFB)ボイラを採用し、NOxの発生を低減しています。また燃焼で発生した石炭灰は、隣接するセメント工場で再利用され、焼却灰を出さない発電を実現しています。
課題とソリューション
電力需要に対応した、柔軟な設備運用
糸魚川発電所では、負荷調整と起動/停止を組みあわせ、電力需要に応じた柔軟な運転を行っています。たとえば昼間の需要期は、中央給電指令所の指令をもとに発電量を自動調整しながら最大100%負荷で、夜間は40%負荷で運転するということも可能です。
一日の負荷変動(一例)
自動起動停止で、柔軟な運転をサポート
このCFBボイラの制御には、横河の制御システムCENTUM CSが採用され、頻繁な負荷変動に対応できる制御ロジックが組み込まれています。
また、起動/停止時に、オペレータにあまり負担をかけないよう自動停止起動機能も付加されました。オペレータの主動作チェックのみで、発電設備を自動停止起動でき、安全でかつスムーズな立ち上げ、停止が可能となっています。
中央制御室
自動起動停止画面
糸魚川発電所は2001年7月の運転開始以来、CFBボイラを用いた発電設備を運用し、周辺環境への負荷を最小限にしながら、高信頼性のCENTUMシステムで安定した電力供給を続けています。
糸魚川発電所
オーナー: 糸魚川発電株式会社
出力: 149MW
年間利用率: 40%
制御システム: CENTUM CS