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JX日鉱日石エネルギー株式会社 川崎製造所(浮島地区)

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導入検討の背景

System Configuration

従来プラントのインターロックシステムはハードリレーで組む規格であったが、次のような背景から安全計装システムを検討した。

  • インターロックの構成要素が多いため、安全、安定性の向上
  • 緊急遮断装置の保守・メンテナンス性の向上
  • 緊急遮断装置の設置スペースの制約

導入の効果

JX日鉱日石株式会社川崎製造所(浮島地区)様では高純度プロピ レンの生産能力増強にともない、既設DCS (CENTUM CS) 及び緊急遮 断システムの増設を行い、遮断システムについては次のような効果があった。

  • 従来のリレーによる緊急遮断装置では機能安全規格(IEC 61508/ JIS C 0508)に適合した安全認証がないが、安全計装システムを採用 することにより安全性に対する第三者の認証したシステムを採用できた。
  • 過去にも安全計装システムの導入実績があり、従来のリレーによる緊急遮断装置に比べ保守工数の削減が可能となることが明らかになった。
  • 緊急遮断装置は既設計器盤と列盤とするため設置場所の制約があったが、ProSafe-RS は小型であり、限られたスペースのなかでのシステム構築が実現できた。
  • 今後の改造、増設に柔軟に対応できる拡張性の有る設備となった。

エンドユーザ様の声

安全計装システム ProSafe-RS パネル外形図

2005年12月より試運転を開始し、2006年3月には本稼動を開始した。インターロックシステムはハードリレーで組むことが標準規格であったが安全計装システムを採用した。

安全計装システムは機能安全規格(IEC 61508/JIS C 0508)に準拠された安全性をもち、一般のリレーによるシステムに比べ安全性も高く、拡張性にも優れているので緊急遮断装置などには今後採用が進むと言える。

安全計装システムでは接点入出力のみならず、伝送器信号(4-20mADC)などのアナログ信号を直接取り込めるため、警報設定器も不要となり定期的保守作業における工数削減に寄与できると考える。

今回の装置では安全性のみならず安全計装システム自身の故障に対する不要なトリップを極力避けるため、CPUモジュール、IOモジュールなども冗長化する構成とし高信頼化をはかっている。

またDCS(CENTUM CS)とのモニター用データ伝送に関しても二重化したModbus通信を使用している。

国内においても今後の緊急遮断装置には安全計装システムが不可欠の時代になりつつあることを感じているとともに、さらなるプラントの安全性強化を行い企業価値を高める時代となってきていると考える。

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