参天製薬株式会社 能登工場でのエネルギーモニタリングシステム
今回は、製薬工場の省エネモニタリングシステムで活躍するSTARDOMをご紹介します。
ユーザ紹介
参天製薬株式会社は創業1890年からの医薬品メーカーで、特に眼科用点眼剤の国内マーケットリーダーです。
生産拠点は大阪、滋賀、能登(石川県)とフィンランドに工場があり、国内外に医薬品を供給しております。
今回ご紹介する能登工場は、参天製薬最大規模の生産量を誇る、一般向けと医療用の無菌点眼剤製造工場です。
所在地 : 〒929-1494 石川県羽咋郡志雄町字敷浪弐号14
導入の背景と狙い
参天製薬・能登工場は、熱・電気共にエネルギー第一種指定工場でもあり、省エネ活動の PDCA (Plan-Do-Check-Action) のCheck の部分を強化する必要がありました。省エネ活動のサイクルを回していく場合、定量的かつ連続なデータは重要な要素です。
電力モニターとFA-M3
電力モニター
但し、測定に人手を掛けて技術者の資源を投入するのではなく、無菌クリーンルームを有する工場のマクロな視点とミクロな視点での省エネプランニングに集中することを目的として、柔軟性の高いエネルギーモニタリングシステムを構築を行いました。
能登工場全体監視画面
空気圧縮機遠隔監視画面
電力監視システム
STARDOMを選んだ理由
横河電機のSTARDOMシリーズのASTMACを採用した背景には、パッケージ構成が複数あり規模に応じて選択できることや、他社メーカーシステムとの通信機能の充実、豊富な帳票ツールおよびユーザーでもカスタマイズできる柔軟性などの面から我々のニーズにマッチしたシステムであり、導入の決め手となりました。
設備チームのシステム・ユーティリティー関連業務のメンバー
導入システム
以下は能登工場の各システムの概念図です。
現在ASTMACは『エネルギーモニタリングシステム』 と 『ユーティリティーモニタリングシステム』 の2台が稼動しています。
2台のPCに分けた理由は、各PCでの目的や役割を分けていることと、負荷分散や変更などを容易に行えることを考慮したためです。
下位側には既存のビル管理システム、熱源監視システム(ボイラ)およびユーティリティ関連のPLCやデータアクイジョンデバイス、FAラインの各PLCなどがあり、これらと柔軟にネットワークを構築できることもASTMACの特長です。
導入の結果と今後の展開
参天製薬株式会社 能登工場
設備
山本チームマネージャー
参天製薬株式会社 能登工場
バリデーション室
樋本室長
[システム導入を推進]
導入目的はほぼ達成し定量的なデータ収集は完全に自動化され、省エネ活動での測定部分に労力を割く必要は無く、改善活動に集中できています。
今後は他システムとの連携による省エネ制御自体に関わる部分の強化やその為に必要な機能のグレードアップを検討しています。
会社概要
住所 | 〒533-8651 大阪市東淀川区下新庄3丁目9番19号 |
---|---|
設立 | 1890年 |
資本金 | 6,214百万円 |
事業内容 | 医薬品、医療機器の研究開発、製造、販売 |
URL | http://www.santen.co.jp/ja/index.jsp |
業種
関連製品&ソリューション
-
生産システム構築ソフトウェア VDS
各種I/O機器からのデータ収集・保存、高精細なグラフィック画面による操業といった従来の機能に加え、先進のアーキテクチャにより生産ラインの稼働状況を的確に把握でき、安定した操業を実現するWeb ベースのSCADAソフトウェアです。
-
生産ライン構築ソフトウェア ASTMAC
ASTMACは、FA向けHMI/SCADAソフトウェアです。VBA(Visual Basic Application Edition)を搭載、多彩な操業画面とレスポンスの良いデータ処理を高品質かつ簡単に構築することができます。