2013年1月17日発表
当社の子会社であるヨコガワ・フィリピン(ケソン市)は、12月4日、フィリピンのマイバララ・ジオサーマル社※1と、同社が進めるマイバララ地熱発電所建設プロジェクト向けの制御システムの設計、調達、配送、据付、試運転に関するEPC※2契約を締結しました。
マイバララ地熱発電所は、ルソン島バタンガス州で建設が進められている、出力2万kWの地熱発電所です。この建設プロジェクトは、2008年に施行された同国の再生可能エネルギー法を適用する初のプロジェクトとして、2011年11月にエネルギー省が商業化を認可しました。ルソン島で地熱発電所が建設されるのは16年ぶりのことで、試運転は2013年7月開始、商業運転は2013年第4四半期開始の予定です。
ヨコガワ・フィリピンは、同発電所に向け、発電用蒸気タービンの付帯設備と、蒸気・熱水配管設備を監視・制御する統合生産制御システム「CENTUM® VP」、FOUNDATION™ Fieldbus対応の差圧・圧力伝送器「DPharp EJXシリーズ」などのフィールド機器、及びフィールド機器をリアルタイムかつリモートで管理する統合機器管理ソフトウエアパッケージ「PRM®」を納入します。
地熱発電は、天候に左右されず年間を通じて安定した電力供給が可能であり、また発電時に二酸化炭素を排出しないことから、化石燃料による発電に代わる発電方式として注目されています。その一方で、地熱発電所は厳しい腐食性の環境に設置されるため、納入する機器には強い耐久性が求められます。YOKOGAWAは、遠隔からの現場機器の監視に加え故障診断や調整を行える高信頼のシステムや腐食性ガスに強い機器を提供しており、またフィリピンで充実したエンジニアリングサポート体制を構築しています。今回の受注は、YOKOGAWAの技術やサポート体制、さらには同国の北ネグロス発電所をはじめとした4カ所での地熱発電所向けシステム納入実績が高く評価された結果といえます。
以上
※1 Maibarara Geothermal Inc.
ペトロ・エナジー・リソース社の完全子会社であるペトロ・グリーン・エナジー社が65%、トランス・アジア・オイル&エナジー・デベロップメント社が25%、政府系エネルギー企業PNOCリニューアブル社が10%を出資する、地熱発電の推進会社。
※2 EPC
Engineering, Procurement, and Construction(設計、調達、建設)の略
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