2017年10月5日発表
横河電機株式会社および当社子会社で国内の制御事業を担う横河ソリューションサービス株式会社は、NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)と、製造業における生産技術の向上を目指して、各社のIoT/AI(人工知能)技術を連携させた高度EMS(エネルギー・マネジメント・システム)を構築し、2017年10月より実証実験を開始しました。
実証実験の背景
横河ソリューションサービスと横河電機は、「高度EMSによる生産最適化技術の開発」について、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の平成29年度「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」※に応募し、本年4月、採択されました。この開発は、プラントのビッグデータを活用し、生産ラインとその動力となる電源や熱源の連携、生産工程間の連携を図る効率的な手段を確立することによって、エネルギー使用と生産の最適化を両立させる高度なEMSの構築を目指すものです。この構築にあたり、横河ソリューションサービスと横河電機は、プラント制御におけるIoT/AI活用の経験をもつNTT Comと共同で、プラント制御の高度化に向けた実証実験を行うことを決定しました。
実証実験の概要
化学業界や紙パルプ業界をはじめとしたお客様の工場において、電気、ガス、燃料などのエネルギー供給と生産稼働の連携で最大効率化を図る「生産プロセス-動力間連携制御技術」や、複数の生産工程間の制御連携を最適化する「生産プロセス間連携制御技術」にIoT/AI技術を活用し、高度EMSを構築することで、工場全体の最適化を目指します。
<各社の主な役割>
- 横河ソリューションサービス:大規模工場をモデルとした生産制御技術の高度化
- 横河電機:プラントビッグテータ解析による「生産プロセス間連携最適化システム」の開発
- NTT Com:IoT/AI(ディープラーニング)技術を活用した「生産プロセスデータ解析支援システムの開発
横河電機、横河ソリューションサービス、およびNTT Comは、本実証実験を通して高度EMSの技術を確立し、早期商用化を目指してまいります。
なお、本取り組みは、2017年11月29日から12月1日まで東京ビッグサイトで開催される「SCF2017/計測展2017 TOKYO」で紹介する予定です。
※戦略的省エネルギー技術革新プログラム
省エネルギー型経済社会の構築と産業競争力の強化に寄与することを目的に、経済産業省がNEDOと策定した「省エネルギー技術戦略」に掲げる「重要技術」を中心として、高い省エネルギー効果が見込まれる技術開発やその事業化を支援するもの。