2018年6月18日発表
横河電機株式会社は、IIoTセキュリティの先端技術をもつ米国のベンチャー企業「Bayshore Networks」に追加出資しました。
Bayshore Networks, Inc. はワシントンD.C.近郊に本拠を置く2012年に設立されたベンチャー企業で、製造業向けのサイバーセキュリティシステムなどを提供しています。さまざまなIT企業の戦略的パートナーとなっており、IIoTにおけるサイバーセキュリティの先端企業として注目されている企業です。2016年には、当社をはじめTrident Capital Cybersecurity Fund I, L.P.、Samsung Next Fund LLCなどが合計295万ドルを同社に出資しています。今回、BGV III, L.P.が主導する600万ドルの追加出資において、当社は75万ドルの出資を行いました。前回の出資分と合わせた当社の出資額は165万ドルとなります。
当社は、制御事業において、現場のセンサから制御システム、製造実行システム(MES)、経営情報システムに至る幅広い領域で、お客様の操業効率の改善、資産の有効活用、安全性の向上などに貢献するソリューションを提供しています。この分野でもIndustrial IoT(IIoT)の活用が進んでいますが、同社の保有しているOSI参照モデル※1のレイヤー7(アプリケーション層※2)における通信制御技術は、クラウドおよびネットワークの末端において、単なるセキュリティ技術にとどまらず、運用状態の監視やデータ・アタックへの防御といった形でIIoTの活用範囲を大きく広げる可能性をもっています。
当社は、2016年の出資以来、Bayshore NetworksとともにIIoTアーキテクチャをより安全・安心なものとするための開発を続けており、今回の増資はその関係をより強固にするものです。将来的には、製造業のOTにおける新しいセーフティソリューションの提供や、通信制御技術を応用した、より理想的なプラント操業に向けて、お客様へのソリューション提供の一層の拡充を目指します。
※1 OSI参照モデル:国際標準化機構(ISO)により異機種間のデータ通信を可能にするために策定された、通信機器の持つべき機能を7つの階層構造に分割したモデル。OSIは「Open System Interconnection」の略。
※2 レイヤー7:OSI参照モデルにおいて最上位の階層であるアプリケーション層
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