2008年4月10日発表
横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:海堀 周造)は、安全計装システム「ProSafe®-RS(プロセーフ アールエス)」の機能強化版「ProSafe-RS R2.01.00」を開発、本日から販売を開始しますので、お知らせします。
今回の機能強化では、最新の生産制御システム「CENTUM® VP(センタム ブイピー)」との連携、セキュリティの強化、Windows Vista対応などを行いました。この機能強化で、最新の操作環境による操業の効率化と安全確保の両立を実現します。
ProSafe-RS R2.01.00
開発の背景
石油や天然ガス、石油化学、鉄鋼などのエネルギー・素材産業では、人身事故防止、地球環境保全、企業の社会的責任などの観点から、操業時の安全確保がますます重視されるようになっています。操業効率と安全を両立するためには、操業を担うプロセス制御システムとプラントの安全なシャットダウンを行う安全計装システムを有機的に結合させ、高度な連携を実現させる必要があります。
当社の安全計装システム「ProSafe-RS」は、このようなニーズに基づいて、統合生産制御システムCENTUM®シリーズとの連携機能を継続的に強化しています。
機能強化の概要
- CENTUM VPとの統合化
CENTUM VPの操作・監視画面は、人間工学に基づくユニバーサルデザインを取り入れて情報の視認性・操作性を高め、誰もが直感的に操作できる最新の操作環境を提供します。CENTUM VPとの統合により、その最新の操作環境で「ProSafe-RS」の操作監視を行うことができます。 - セキュリティ機能の強化
通信制限、フォルダ、レジストリへのアクセスコントロールによりPCコンポーネントのセキュリティを強化したことで、外部からの不正アクセスを防御し、プラント操業の安全を守ります。 - 大手安全計装システムメーカとして初のWindows Vista®対応
マイクロソフト社の最新のOS「Windows Vista」に対応しました。「ProSafe-RS R2.01.00」は、大手メーカとして初めてのWindows Vista対応安全計装システムです。最新OSおよび最新ソフトウェアの組み合わせで動作させることが可能です。
主な市場と用途
石油、天然ガス、石油化学などのプロセス産業各種プラントにおける緊急プラント遮断システムや防消火システム、バーナーマネジメントシステムの構築
「ProSafe-RS」について
「ProSafe-RS」は、2005年2月に発売した安全計装システムで、プラント操業時の異常事態を検出し、シャットダウンなどの緊急動作を実行することで、事故などを防ぐ役割を担います。統合生産制御システムCENTUMシリーズと組み合わせて使用することにより、それまで機能や役割が違うため個別にシステムを構築していた プロセス制御システムと安全計装 システムを統合できる という特長を持っています。さらに、国際安全規格IEC61508(注1)に適合し 安全度水準SIL3レベル(注2)を実現する機器として、第三者機関による認証を取得しています。
その結果、「ProSafe-RS」はユーザから高く評価され、発売開始から全世界で300以上のプロジェクトで採用されています。
(注1)国際安全規格IEC61508:
国際電気標準会議 ( IEC : International Electrotechnical Commission )が制定した電気・電子機器の機能安全に関する規格。
(注2)安全度水準SIL(Safety Integrity Level)とSIL3レベル:
SILは、IECが規定している安全度の水準です。SIL3は、プラントに安全対策を施さない場合と比較して、リスクの度合いを1/1000から1/10000の範囲に低減できる。
以上
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