2008年8月25日発表
横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:海堀 周造)の子会社であるヨコガワ・エンジニアリング・アジア(本社:シンガポール 社長:トニー・リー)とヨコガワ・ヨーロッパ・ブランチズのアンゴラ支店(本社:オランダ 社長:ハリー・ハウプトマイヤー)が、エネルギー大手の英国BPグループのBP Exploration (Angola) Limited(BPアンゴラ)との間で、アンゴラ沖の浮体式原油生産・貯蔵・積出施設(FPSO :Floating Production Storage and Offloading)プロジェクトの基本契約を締結しましたので、お知らせします。
BPアンゴラは、このプロジェクトでFPSO設備4基の設置を予定しており、当社はこの4基全てのMAC(Main Automation Contractor=制御担当会社)としてBPアンゴラと契約しました。当社にとってこのプロジェクトは、アフリカにおける過去最大規模のプロジェクトとなります。
今回の契約に基づき納入する制御システム/機器、サービスは以下の通りです。
- 総合生産制御システム「CENTUM® VP(センタムブイピー)」
- 安全計装システム「ProSafe®-RS(プロセーフ アールエス)」
- プラント情報管理システム「Exaquantum™(エグザカンタム)」
- 運転訓練シミュレータ「OmegaLand(オメガランド)」
- プロジェクトマネジメント、エンジニアリング、操業支援、保守サービス
当社がこのプロジェクトを受注できた理由として、「CENTUM VP」と「ProSafe-RS」を組み合わせることにより、今まで個別に構築していた生産制御システムと安全計装システムをひとつに統合できるメリットがあげられます。FPSOを構成する海底井戸設備、係留装置、船体部、船上プラント設備など各設備の制御や安全に関する操作・監視を中央管理室で一元的に行えるので、FPSOの操業効率と安全を両立させることができます。また、国際標準規格であるFOUNDATION™フィールドバスに対応した制御システム/機器により、自己診断などの統合機器管理機能によるメンテナンス効率の向上を期待できることも評価されました。
当社は、このたびのBPアンゴラFPSOプロジェクトを確実に遂行することでBPとの信頼関係を強化すると同時に、アンゴラの発展に貢献するよう努めてまいります。
海洋油田開発における当社のFPSOへの取り組み
海洋油田の探鉱・生産は、技術革新とともに徐々に水深のより深い鉱区へと対象が移っています。そのため、深海底油田の探鉱・生産に適した設備としてFPSOの需要が世界的に高まっています。
当社は、「CENTUM VP」と「ProSafe-RS」をFPSOで使用する船級機器として米・仏・英の認証機関から型式承認を受け、積極的にFPSOビジネスを展開し、過去5年間に発注されたFPSOのうち約20%にあたる12基に制御システムを納入してまいりました。
当社は今回の大型受注を弾みとして、2010年までの3年間でさらにFPSO12基への制御システム納入、120億円の受注を目指します。
以上