横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

パーソナルユースのミックスドシグナルオシロスコープ「DLM2000」を世界同時発売

2008年10月27日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 社長:海堀 周造)は、ミドルレンジクラスのデジタルオシロスコープ、ミックスドシグナルオシロスコープ「DLM2000」シリーズを10月30日に発売しますのでお知らせします。
 DLM2000シリーズは、定評ある当社のミドルレンジオシロスコープの「小型、軽量、低価格」という基本コンセプトを継承しながら、デジタル化が進むメカトロニクスやエレクトロニクス 市場のニーズに応えた新感覚のミックスドシグナルオシロスコープ(MSO)です。周波数帯域200~500MHzで、小型軽量、低価格を維持しながらも、クラス最高性能を実現し、手軽さ、使いやすさを徹底的に追求した、業界で初めての“一人一台”がコンセプトのパーソナルユースMSOです。当社はパーソナルユースMSOの新たな市場を開拓し、MSOの世界トップシェアを目指します。

DLM2000シリーズ

開発の背景

 近年、デジタル家電をはじめ、自動車や産業機械などあらゆる機器の電子化、組み込みシステム化が進んでいます。そのため、製品の性能評価や検査をするために、アナログ信号とデジタル信号を1台のオシロスコープで同時に観測したいというニーズが高まっています。実際に、オシロスコープユーザの約7割がデジタル信号の測定を必要と考えており、そのうち約半数は必要なチャネル数は8チャネル以下であると考えていることが当社の調査でわかっています。
 ところが、現在市場にあるMSOは、需要が増えているソフトウェアのデバッグに必要なサーチ機能などの解析機能がない波形観測モデルか、電子デバイスなどの超高速信号を対象とする大型、高価で操作も複雑な高帯域モデルに限られていました。そのため、解析するデジタル信号数が8チャネル以下の場合でも、デジタル入力チャネル数が多く、サイズ、価格ともひとクラス上の高帯域モデルのMSOを使用せざるを得ませんでした。
 当社はこのようなユーザに最適なMSOとして、高性能ながら、使い勝手がよく、小型軽量、低価格なパーソナルユースのDLM2000シリーズを市場に投入します。

製品の特長

  1. 小型軽量で導入しやすい価格の“パーソナルユースMSO”
    今回、オシロスコープのコアテクノロジーを1チップに高密度集積したLSI“ScopeCORE(スコープコア)”エンジンを独自に開発したことで、小型軽量、低価格を実現しました。(縦293mm×横226mm×奥行193mm、質量4.2Kg)。パーソナルユースMSOとして最適です。
  2. “ハイブリッドチャネル”搭載
    4チャネル目をアナログまたはデジタルに切り替えられるハイブリッドチャネルを搭載し、混在信号の測定ニーズに柔軟に対応します。最大でアナログ4チャネルまたはアナログ3チャネルプラスデジタル8チャネル(ロジック8bit)の入力が可能です。
  3. 高速サンプルレートと、クラス最長のロングメモリ搭載
    最高サンプルレート2.5GS/s(ギガサンプリング/秒)、当社従来製品比4倍のクラス最長メモリ125Mpts(メガポインツ)を搭載しました。
  4. 直感的で簡単な操作
    使用頻度が高い機能のノブを独立配置し、メニューやパネルの8ヵ国語対応、縦型フォルムに当社従来製品比2倍の大画面ディスプレー採用で波形が見やすいなど、使いやすさを追求しました。

主な市場

  • 自動車や各種産業機器などメカトロニクス分野のメーカ
  • デジタル家電、AV機器、通信機器、事務機器メーカ

用途

  • 電気、電子回路の設計、評価
  • 電子デバイス、マイコン、組込機器ファームウエア開発やデバッグ

「オシロスコープ」市場における当社の取り組み

 当社は、1988年に「DL2100」をもってデジタルオシロスコープ分野に参入しました。以後、縦型の採用、ロングメモリ搭載、プリンタ内蔵、多チャネル化、アナログ・デジタル両チャネルの混載、シリアルバス解析機能など、従来にないユニークな機能・性能を他社に先駆けて提案し、新たな市場を創造してきました。研究開発用途はもちろん、製造ラインでの製品検査用にも採用されるなど、ユーザの高い評価を獲得しています。

以上


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