横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

オーストラリアとブルネイのLNG船向け制御システム2件連続受注

2009年1月14日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:海堀周造)は、当社の子会社がオーストラリアのLNG船1隻の延命化プロジェクトとブルネイのLNG船2隻の造船プロジェクト向けの制御システム2件計3隻分を続けて受注しましたのでお知らせします。特にブルネイのLNG船は主推進力に電気モータを採用した電気推進船で、この方式のLNG船向けの制御システム受注は今回が初めてです。詳細は下記のとおりです。

1.オーストラリア

船主 オーストラリアのノースウェスト・シェルフ・シッピング・サービス・カンパニー Pty. Ltd.(NWSSSC)
元請 インターナショナル・ガス・トランスポーテーション・カンパニー
(出資者:シェル、BP、シェブロン、BHPビリトン、ウッドサイト・エナジー、三菱商事、三井物産)
受注者 ヨコガワ・エレクトリック・マレーシア
(本社:マレーシア 代表:チン・コン・シオン(Chin Kon Siong))
受注内容 LNG船(1隻)の延命化プロジェクト※1に伴う、LNGの積荷・出荷監視、動力機関の制御システム更新。
統合生産制御システム「CENTUMR VP(センタム ブイピー)」のエンジニアリング、納入、据付、試運転を行う。
納期 2009年6月
今後の計画 NWSSSCは、同社が所有する姉妹船5隻の延命化プロジェクトを順次実施する予定

LNG船の延命化プロジェクト:
LNG船を長期にわたって安全・安定運航させるために、船体や船上・船内設備を改修するプロジェクトのこと。高付加価値なLNG船は船齢30~40年を超えて運航することがあり延命工事は欠かせない。

2.ブルネイ

船主 ブルネイ・ガス・キャリアーズ社(Brunei Gas Carriers Sdn Bhd)
元請 大宇造船海洋(本社:韓国 代表:ナム・サンテ(Sang-Tae Nam))
受注者 ヨコガワ・エレクトリック・コリア(本社:韓国 代表:山形忠光)
受注内容 LNG船(電気推進船、2隻)の造船プロジェクトに伴う、LNGの積荷・出荷監視、動力機関向けの制御システム納入。統合生産制御システム「CENTUM VP」のエンジニアリング、納入、据付、試運転を行う。
納期 2009年11月(1隻目)、2010年2月(2隻目)

 今回当社がLNG船向け制御システムを連続受注できた主な理由としては、(1)長年にわたり幅広い産業分野で高いシェアを占める製品の信頼性、(2)豊富なエンジニアリング経験で培われた技術力、(3)LNG液化基地および世界各地のLNG受入再気化基地に寄港した際に当社の万全な保守・サービスを受けられることなどを高く評価されたことが挙げられます。

 LNG関連の制御システム市場において当社は、LNG液化基地22%、LNG受入再気化基地53%とそれぞれ高いシェアを占めています※1。また、今回のLNG船3隻の制御システムの受注で、当社の累計受注実績は42隻になります。当社は今回の連続受注を弾みに、LNG関連設備の新増設計画が多数見込まれているオーストラリアを初めとして、LNG液化基地から、LNG船、現在注目を集めている洋上LNG生産基地(LNG-FPSO※2)、LNG受入再気化基地にいたる一連のLNG向け制御システムビジネスで2011年までの3年間で100億円の受注を目指します。

※1 当社調べ。

※2 LNG-FPSO:
海底ガス田向けに実用化に向けて開発が進んでいる浮体式生産・液化・貯蔵・積出施設のこと。FLNGともいう。(現在世界各地で稼動しているFPSOは海底油田向け施設。)
当社は2003年にLPG-FPSO向け制御システムを世界で初めて出荷したことなどの実績を活かし、LNG-FPSO向け制御システムの受注を目指します。

以上


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