2009年10月8日発表
横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:海堀 周造)は、クウェートの水・電力省(Ministry of Electricity and Water 以下MEW)から、同国のシュウェイク海水淡水化プラントのボイラと蒸留装置及びその付帯設備向け制御システム更新プロジェクトを受注したことをお知らせします。
シュウェイク海水淡水化プラントは、クウェート市近郊のシュウェイク湾沿岸に位置し、1953年に操業を開始した海水淡水化プラントです。クウェート国内の海水淡水化プラントで造水される量の約6%にあたる日量9万トンを造水する能力があり、同国の重要なインフラとなっています。
今回のプロジェクトは、シュウェイク海水淡水化プラントの制御システムの老朽化への対応及びプラントの稼働率、信頼性向上のために、ボイラ3基と蒸留装置3基及びその付帯設備の制御システムを更新します。2010年2月から2012年にかけて順次新しい制御システムに切り替えていきます。
今回当社は、以下のハードウエア、ソフトウエア、サービス等を受注しました。蒸留設備とボイラ及びその付帯設備の制御を行う統合生産制御システム「CENTUM®(センタム)シリーズ」、プラント操業時の緊急動作を安全に実行する安全計装システム「ProSafe® -RS(プロセーフ アールエス)」、プラント設備の状況をリモート監視し診断機能により故障の予兆を捉える統合機器管理ソフトウエアパッケージ「PRM® (ピーアールエム)」などの納入及びこれらのエンジニアリング、機器据付、試運転です。
このプロジェクトを当社が受注できた主な要因としては、(1)ヨコガワ・ミドルイーストのユーザ視点でのシステム提案、(2)長年にわたり、石油、石油化学、電力など幅広い分野のユーザに提供してきた製品の信頼性、(3) YOKOGAWAグループの経験・高い技術力に基づいてプロジェクトを遂行する姿勢をユーザから高く評価され、信頼を得たことがあげられます。
中東地域を中心に、工業化の進展や人口の増加とともに水需要が高まっていることから、海水淡水化プラント向け制御システム市場は、長期的な拡大が見込まれています。当社は、今回の受注を弾みに、世界の海水淡水化プラント向け制御ビジネスの拡大をめざします。
以上