2009年10月14日発表
横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:海堀 周造)は、ミックスドシグナルオシロスコープ 「DLM6000」シリーズおよびディジタルオシロスコープ「DL6000」シリーズを10月14日に同時発売しますので、お知らせします。
今回発売する2シリーズは、当社従来製品のミックスドシグナルオシロスコープDLM2000シリーズが特長としていた直感的に操作方法がわかる簡単な操作性に加え、高速に演算・解析する高機能性を付加したデジタルオシロスコープです。ユーザがそれぞれの用途に応じて最適な機種を選択できるよう、デジタル信号とアナログ信号が混在(ミックスドシグナル)するデバイスや電子回路の同時多点観測を可能にするDLM 6000シリーズと、アナログ信号の観測に最適なアナログ信号用のDL6000シリーズを同時にラインアップしました。
当社は、今回の2シリーズの市場投入で、波形測定器ビジネスの更なる拡大をめざします。
(左)ミックスドシグナルオシロスコープ DLM6000シリーズ
(右)ディジタルオシロスコープ DL6000シリーズ
今回発売する機種の主たる仕様
製品名 | 入 力 | 帯域 | サンプリングレート |
---|---|---|---|
「DLM6000」シリーズ | |||
DLM6054 | アナログ4ch+ デジタル16/32ch |
500MHz | 5GS/s※ |
DLM6104 | アナログ4ch+ デジタル16/32ch |
1GHz | 5GS/s |
「DL6000」シリーズ | |||
DLM6054 | アナログ4ch | 500MHz | 5GS/s |
DL6104 | アナログ4ch | 1GHz | 5GS/s |
DL6154 | アナログ4ch | 1.5GHz | 10GS/s |
(※GS/s:ギガサンプリング/秒)
開発の背景
各種エレクトロニクス製品は、年々高機能化、高性能化しており、これらの製品に搭載するデバイスや電子回路が、高速化、複雑化しています。これらのデバイスや電子回路の性能評価や動作試験に不可欠なデジタルオシロスコープには、高いサンプリングレートで波形を細密に観測するだけでなく、シリアルバス解析や高度な波形演算がしたいというニーズがあります。ところが、これらの機能を搭載する高機能なオシロスコープは操作が複雑になりがちです。一方、簡単に操作ができるオシロスコープは搭載される機能が限定的なためオシロスコープ本体だけでは解析や演算が充分にできないという課題がありました。
そこで今回当社は、操作方法が直感的にわかり簡単に操作ができる高機能なデジタルオシロスコープを、ユーザがそれぞれの用途に応じて最適な機種を選択できるようミックスドシグナルオシロスコープとデジタルオシロスコープの二つのラインアップを用意しました。
新製品の特長
- 直感的で簡単な操作で高度な演算・解析
多彩な機能を搭載すると同時に、使用頻度が高い機能の専用ノブを独立配置して操作パネルから測定条件などを直接設定できるように使い勝手をよくしました。
また、選択できる演算子の種類を拡充したので、これらの演算子を組み合わせて使用することで高度な演算や解析を簡単に行えるようになりました。 - 高速信号の確実な捕捉と検証が可能
複数チャネル同時やアナログ信号とロジック信号を混在させて測定した場合も5~10ギガサンプリング/秒の高いサンプリングレートで、高速な信号を細密に捕捉して高速に表示するので異常現象を見逃しません。また、最大2000画面分の波形をメモリに保持できるので、異常信号が発生したときに捕捉した波形データを個別に検証したり、チャネル間の相関関係を表示・検証したりすることが可能です。 - 多チャネルのデジタル信号とアナログ信号の同時多点観測を実現
DLM6000は、4チャネルのアナログ信号と32チャネルまたは16チャネルのデジタル信号を同時に観測することができます。アナログ信号とデジタル信号が混在するデバイスや電子回路の開発や評価作業の効率向上を実現します。
主な対象ユーザ
- デジタルカメラや携帯音楽プレーヤなどのデジタル家電やAV機器のメーカ
- プリンタ、スキャナなどのPC周辺機器のメーカ
- 自動車電装品メーカ
- 半導体、電子デバイス関連メーカ
などの開発・設計・生産技術・品質管理・サービスなどに携わる技術者の方々
用途
- 電子回路の設計、評価
- マイクロプロセッサなどの制御信号観測と制御ファームウェアのデバッグ など
以上