2009年10月15日発表
横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:海堀 周造)は、従来製品に比べ2分の1から3分の1の薄型化を実現した高トルク・高精度のダイレクトドライブモータ「DYNASERV(ダイナサーブ) DR5H00」と専用のインテリジェントドライバ「UR5HG3」、「UR5HP3」を開発、本日から販売を開始しますので、お知らせします。
ダイレクトドライブモータは、CD/DVD/Blu-rayディスク、太陽電池パネル、半導体や電子部品などの製造装置の駆動機構として使用されます。回転力をギアなどの変速機構を介さずに、直接駆動対象物に伝達する方式のモータで、精密な位置決めと安定した回転が求められます。当社は、今回の薄型モデル追加で、各種製造装置等の小型化に貢献します。
ダイレクトドライブモータ DYNASERV DR5H00
開発の背景
CD/DVD/Blu-rayディスク、太陽電池パネル、半導体や電子部品などの製造装置を使用する生産現場では、スペース効率を高めるために装置小型化の要求があります。従来は、モータの実装密度を高めることで小型化を図るため、なるべく直径の小さいものが求められていました。一方で、XYステージにダイレクトドライブモータを載せてXYθステージを構成する場合などに、薄型モータを使って重心を下げることで振動やブレの発生を抑えたいというニーズも出てきました。
このため、当社は従来製品に比べ2分の1から3分の1の薄さの製品を開発しました。
製品の特長
- 42mm/62mmの薄型設計
「DR5H00」は、出力(トルク)10N・m、(ニュートン・メートル)、20N・m、40N・mの3モデルをラインアップ。内部機構の設計の見直しにより、10N・m、20N・mモデルは従来の当社同等製品に比べ3分の1、40N・mモデルは同2分の1に薄くしました。 - 高精度で微細加工に対応
回転角を検出する磁気式エンコーダの分解能を340万パルス/回転(360度を340万分割)と、当社従来比3倍に高めました。回転位置決めの繰り返し精度は±0.4秒(1秒=3600分の1度)で、従来製品比7.5倍です。
これにより、各種装置の精度向上に貢献するとともに、微細加工の進展に対応します。 - 各種フィールドネットワークに対応するインテリジェントドライバ
製造装置に組み込まれるコントローラやセンサ等を接続する各種フィールドネットワークに対応します。インテリジェントドライバ「UR5HG3」は、MECHATROLINK-Ⅱに、「UR5HP3」はCC-LinkやPROFIBUS-DPに対応する仕様の機種を用意しました。
主な市場
CD/DVD/Blu-rayディスク、太陽電池パネル、液晶パネル、半導体、電子部品などの製造装置や検査装置、印刷機、物流システム、ロボットなどを開発・製造をしている会社
用途
各種製造装置・検査装置等の位置決め
以上