2010年1月6日発表
横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:海堀周造)は、当社の子会社であるヨコガワ・エレクトリック・マレーシア(本社:マレーシア 代表:チン・コン・シオン)がオーストラリアのLNG船1番船の延命化プロジェクトを完工し、新たに姉妹船の2番船を受注しましたのでお知らせします。
船内の操作・監視画面
プロジェクト概要
- 運航会社
オーストラリアのノースウェスト・シェルフ・シッピング・サービス・カンパニー Pty. Ltd.(NWSSSC) - 元請
インターナショナル・ガス・トランスポーテーション・カンパニー
(出資者:シェル、BP、シェブロン、BHPビリトン、ウッドサイト・エナジー、三菱商事、三井物産) - 受注者
ヨコガワ・エレクトリック・マレーシア
(本社:マレーシア 代表:チン・コン・シオン(Chin Kon Siong)) - 受注内容
LNG船(1隻)の延命化プロジェクトに伴う、LNGの積荷・出荷監視、動力機関の制御システム更新。
統合生産制御システム「CENTUM® VP(センタム ブイピー)」のエンジニアリング、納入、据付、試運転調整。 - 状況
1番船工事完了、2番船を今回受注(残り4隻も延命工事計画中)
LNG船の延命化プロジェクトとはLNG船を長期にわたって安全・安定運航させるために、船体や船上・船内設備を改修するプロジェクトです。高付加価値なLNG船は船齢30~40年を超えて運航することがあり延命工事は欠かせません。
詳細
- 1番船(船名:Northwest Sanderling)工事完了
当社が昨年受注したのは、LNG船の積荷・出荷監視と動力機関(ボイラ、電力、ガスコンプレッサ)の制御を統合制御監視システム(IAS)に取り込み、IASで一括して監視・制御を行なうためのプロジェクトです。2009年6月に工事に着手、既存システムの撤去、据付、機能試験を75日間で実施しました。
1番船受注時のプレスリリース - 2番船(船名:Northwest Snipe)受注
2009年11月に2番船の延命工事を受注しました。1番船での受注範囲に加え、積荷緊急停止システム(カーゴESD:Emergency Shutdown System)が加わりました。
当社が2番船も受注できた主な要因は、エンジニアリング能力の高さ、製品の信頼性、1番船工事で工期を厳守した実績などが高く評価されたことが挙げられます。
LNG関連の制御システム市場において当社は、LNG液化基地22%、LNG受入再気化基地53%とそれぞれ高いシェアを占めています(当社調べ)。また、今回のLNG船の制御システムの受注で、当社の累計受注実績は44隻になります。
世界の制御システム市場は、昨年秋からの景気後退で成長が鈍化していますが、当社では今回の受注を弾みに、LNG関連設備の新増設計画が多数見込まれているオーストラリアを初めとして、更なるLNGビジネス拡大を目指します。
以上