横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

FOUNDATIONフィールドバスに対応した現場指示計「FVX110」発売

2010年9月28日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 社長:海堀周造)は、産業用デジタル通信規格であるFOUNDATION™フィールドバスに対応した現場指示計「FVX110(エフブイエックス)」を、9月30日から発売しますのでお知らせします。

FVX110
FVX110

開発の背景

 プラントで使用される現場指示計は、流量計、差圧・圧力伝送器などのフィールド機器で測定した圧力、流量、温度などのプロセス量を表示する計器です。一般にはフィールド機器本体に指示計機能が内蔵されていますが、石油精製プラントの蒸留塔の上部など目視が困難な場所に設置されたフィールド機器の測定値を、離れた安全な場所から保全員が確認する用途で活用されています。
 FOUNDATION フィールドバスは、プラントの制御システムとフィールド機器間を従来のアナログ信号ではなく、双方向デジタル信号で接続する、世界標準の産業用デジタル通信規格です。デジタル通信方式の採用によって通信できる情報量が飛躍的に増大し、プロセス量だけでなく、各フィールド機器の保全情報などもわかるようになります。このため、フィールド機器のメンテナンス性、プラント運転の安全性・信頼性およびプラントの生産性を向上させることができます。そのため、海外の新設プラントを中心に普及が進んでおり、今後も積極的な採用が予測されます。
 当社はこれまで、FOUNDATION フィールドバスに対応した制御システム、フィールド機器を幅広くラインアップし販売実績を重ねてきました。このたび当社は、現場指示計もFOUNDATION フィールドバスのネットワークに組み込みたいというお客様の要望に対応し、この規格に対応した現場指示計「FVX110」を開発しました。

製品の特長

  1. 業界最多 16個のプロセス量を切替え表示
    アナログ通信方式の現場指示計1台で表示するプロセス量は、フィールド機器1台から入力される1個のみでした。FVX110は1台につき、複数のフィールド機器から入力されるプロセス量を業界最多16個表示できるので、現場指示計の導入台数を大幅に削減できます。
  2. 優れた操作性と視認性
    表示を切り替える操作部に業界で初めて回転式ノブを採用したことで、フィールド機器から入力される複数の測定値を、簡単に切り替えることができます。また、フルドットマトリクス液晶画面を採用したので見やすく、バックライトも付いているので夜間でも視認性が保たれます。
  3. 高い付加価値
    ソフトウエアダウンロード機能※1、PID制御機能※2、リンクマスター機能※3を標準搭載しました。従来の現場指示計にはなかったこれらの機能により、ユーザの幅広いニーズに柔軟に対応します。

主な市場

石油・天然ガス、石油化学、化学、鉄鋼、紙パルプ、電力、水処理などプロセス製造業全般の計装部門

用途

圧力、流量、温度などフィールド機器による測定値の表示

以上

※1 専用のソフトウエアをネットワーク経由でインストールすることができるので、簡単に機器をアップグレードすることができます。

※2 PID制御機能を付加したので、現場で制御ループを構築することが可能になります。

※3 フィールドバス上の通信を制御するリンクマスター機能により、現場指示計とフィールド機器間のデータのやりとりがスムーズにできます。

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