横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

統合生産制御システム「CENTUM VP R5.04」を開発・発売

2014年7月18日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島 剛志)は、主力製品である統合生産制御システムCENTUM® VP(センタム・ブイピー)の機能を強化した「CENTUM VP R5.04」を本日、発売しますのでお知らせします。
 当社は、制御事業のビジョン“VigilantPlant®(ビジラントプラント)=理想の工場”のもと、このビジョンの中核であるCENTUM VPの継続的な機能強化に努めています。今回は、安全な操業を支援するアラーム機能や、中期経営計画「Evolution 2015」で掲げた注力業種の一つである機能性化学などの分野で求められるバッチ機能を強化しました。

CENTUM VP
CENTUM VP

今回の機能強化のポイント

  1. 色と形状、音による認識しやすいアラーム表示
     これまでは、測定値が正常範囲から逸脱すると、測定対象(タグ)ごとに付与された監視画面上のマーク(タグマーク)の色を変えて異常を知らせていましたが、「CENTUM VP R5.04」では、タグマークの色と形状で異常を表示する機能を追加しました。色に加え、形により異常を示すことで、測定対象の重要度と異常の程度(重大、危険レベル高、中、低など)を一目で認識できます。
     また、アラーム音の種類を増やし、異常の程度や、どの設備が異常であるかを、アラーム音からも判別できるようにしました。画面上のマークの形状とアラーム音により、発生した異常を視覚、聴覚で即座に把握できますので、より安全性の高い運転監視が可能となります。
  2. バッチプロセスのエンジニアリング効率を向上
     バッチプロセス※1で生産を行う際には、生産する製品ごとにお客様が処方※2を定義します。処方の定義には、「手順(プロシジャ)」と「データ(フォーミュラ)」があります。手順とは、「仕込み」「温度制御」といった工程の記述であり、データは「仕込み量」「設定する温度」などです。従来は、「手順」と「データ」の定義を別々に行う必要がありましたが、「CENTUM VP R5.04」では、「手順」と「データ」の定義を同じ画面上で並行して行うことも可能です。これにより、お客様それぞれの定義方法に合った、効率のよいエンジニアリングが可能となります。

    ※1 バッチプロセス:
    あらかじめ決められた順番で原材料を投入し、重合、混合などの処理を行い、定量の製品を生産するプロセス。生産する製品ごとに設定や手順を定義する。化学、薬品などの業種で多く採用され、同じ設備でさまざまな製品が生産される。

    ※2 処方:
    バッチプロセスにおいて、生産する製品ごとに、設備の要件や設定値、材料、手順などの製造プロセスを定義したもの。

主な市場と用途

石油・天然ガス、石油化学、化学、電力、紙パルプ、薬品、食品、鉄鋼、上下水道などのプロセス産業分野の製造会社

用途

プラントの運転監視と自動制御

今後の製品展開

 YOKOGAWAは、CENTUMをプラットフォームとして、生産制御システム全体の継続的機能向上を図っています。現在は、安全で生産性の高いプラント操業を実現する「「超」直観オペレーション」、計装設備全体を効率的にエンジニアリングできる「計装まるごとエンジニアリング」、最小のコストでプラント全体の操業を最適化する「インテリジェント・プラント・コンダクタ」、ライフサイクルで高い効率を維持する「サステイナブル・プラント」の4つのコンセプトを掲げ、次世代の「CENTUM VP」の開発を進めています。
 今後も、お客様の「理想の工場」の実現のための製品、ソリューションの開発、提供に努めてまいります。

◆VigilantPlantとは:
 YOKOGAWAが考えるお客様にとっての理想の工場(VigilantPlant)は、プラント操業に関わる全ての人々に必要な情報が行き渡り、外部環境の変化にも俊敏に対応でき、生産活動が滞ることなく回りつづけ、設備も人も将来に向けて着実に進化を続けていくことができる、操業の全体最適を実現しているプラントです。
 YOKOGAWAは、"VigilantPlant"ビジョンのもと"安全の確保"、"設備の最大活用"、"生産の改革"、"ライフサイクルの最適化"の4つの切り口で、理想の操業を実現するソリューションを提供しています。

以上

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