2014年10月22日発表
株式会社村田製作所
横河電機株式会社
株式会社村田製作所(本社:京都府長岡京市、代表取締役社長:村田 恒夫、以下:村田製作所)と横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市、代表取締役社長:西島 剛志、以下:横河電機)は、プラントで使用される無線フィールド機器に搭載する通信モジュールについて、横河電機の技術およびライセンス供与により村田製作所が開発を行っていくことで合意しましたのでお知らせします。
この提携により、村田製作所は通信モジュールを開発し、プラントで使用されるフィールド無線分野における通信モジュールビジネスの拡大を図ります。横河電機はISA100 Wireless™ ※に準拠したフィールド無線システムの普及促進を図ります。
提携の背景と概要
プラントでは、温度、圧力、レベル(液位)、ガス濃度、振動などの測定にさまざまなフィールド機器が使用されています。フィールド無線システムは、これらのフィールド機器と、監視・制御システムなど上位のシステムとの間の通信を無線化する通信ネットワークです。生産性向上や安全に対する意識の高まりから、プラントでより多くのデータを収集したいというニーズは高まっており、配線が困難な場所にも設置でき、有線システムに比べ敷設コストを削減できる無線フィールド機器の需要が増加しています。
無線フィールド機器は、測定したデータをフィールド無線規格に対応した信号に変換して送信します。このためには、測定データを規格で定められたプロトコルに変換する通信モジュールが必要です。今回の提携では、横河電機がISA100 Wireless™準拠の通信モジュールの技術およびライセンスを村田製作所に供与し、村田製作所が無線通信モジュールおよび無線通信モジュールのドライバソフトウェアを開発します。
携帯電話やパソコンなどさまざまな機器における無線通信モジュールで実績がある村田製作所と、ISA100 Wireless™準拠の無線フィールド機器、システムで実績のある横河電機の技術を融合することにより、無線フィールド機器メーカー、センサメーカーに対してグローバルに提供できる新たな通信モジュールを早期に開発することを目指します。
通信モジュール分野における村田製作所の取り組み
村田製作所は、スマートフォンやタブレット端末などのモバイル端末機、自動車などにWi-Fiモジュール、Bluetooth® Smartモジュールなどの無線通信モジュールを提供しています。
また、IoT(Internet of Things)に対応したコネクティビティーソリューションとして、さまざまな無線通信モジュールの開発・製品化に取り組んでいます。その取り組みの一つとして、工業市場のユーザー要求を反映し策定された標準規格ISA100 Wireless™準拠の無線通信モジュールの開発を行っていきます。
フィールド無線分野における横河電機の取り組み
横河電機は、高度な制御技術が必要な連続工程への無線通信技術の導入と最適なフィールド機器をお客様が自由に選択できる環境を整えることを目指し、2010年7月にISA100 Wireless™ 準拠のフィールド無線システム機器と無線フィールド機器を世界で初めて製品化しました。
フィールド無線ソリューションのコンセプト「Wireless Anywhere」のもとに、ISA100 Wireless™に準拠した無線フィールド機器を拡充し、お客様により高い価値をご提供する“ベスト・イン・クラス”のソリューションの開発に努めるとともに、無線通信技術の普及に取り組んでいます。
※ ISA100 Wireless:
ISA(国際計測制御学会)が定める工業用無線ネットワークの標準規格(規格番号はISA 100.11a)。高い信頼性、アプリケーションの多様性、ネットワークの拡張性、FOUNDATION ™フィールドバス、HART®、PROFIBUSなどの有線通信規格との高い整合性を持つという特長をもつ。2014年9月に国際標準規格「IEC62734」としてIEC(国際電気標準会議)で承認され、2014年内に発行される予定。
以上
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横河電機株式会社 コーポレート・コミュニケーション室