横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

デジタル入出力・アナログ信号対応の有線機器をISA100 Wireless準拠の無線機器に変えるマルチファンクションアダプタを開発・発売

2014年11月18日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島 剛志)は、プラントで使用されるデジタル入出力およびアナログ信号対応の有線機器に取り付けることで、ISA100 Wireless™に準拠した無線機器として使用できるマルチファンクションアダプタを開発し、12月1日より販売を開始しますのでお知らせします。

マルチファンクションアダプタ
マルチファンクションアダプタ

開発の背景

 フィールド無線システムは、プラントに設置されるフィールド機器や分析計などと、監視・制御システムなど上位のシステムとの間の通信を無線化するシステムです。生産性向上や安全に対する意識の高まりから、プラントでより多くのデータを収集したいというニーズは高まっており、配線が困難な場所にも設置でき、有線システムに比べ敷設コストを削減できる無線フィールド機器の需要が増加しています。

 当社は、フィールド無線規格ISA100 Wirelessに準拠した無線フィールド機器や無線システムの提供に加え、HART®やModbusなどのフィールド通信規格対応機器をISA100 Wireless準拠の無線機器として使用するためのマルチプロトコルアダプタなどを提供し、無線通信技術の普及に取り組んでいます。このたびのマルチファンクションアダプタの開発は、無線通信技術の普及を促進する取り組みの一つです。

マルチファンクションアダプタの特長

 プラントでは、FOUNDATION™フィールドバス、HART、Modbus、PROFIBUSなどの有線フィールド通信規格のほかに、オン/オフのみを伝達するデジタル信号、4~20mA(ミリアンペア)のアナログ信号などが使われています。マルチファンクションアダプタは、これらのデジタル信号やアナログ信号が使われている有線機器に取り付けて、ISA100 Wirelessに準拠した機器として使用できるようにするものです。これにより、フィールド無線システムを構築できる機器が拡大し、無線システムの用途が広がります。

  1. リミットスイッチ、電磁弁などのオン/オフ入出力、アナログ信号対応の伝送器からの入力が可能
    機器のオン/オフの入力が行えるデジタル入力2チャネル、オン/オフの出力が行えるデジタル出力1チャネル、4~20mAで伝送器の測定値を受け取るアナログ入力1チャネルを備えています。これにより、リミットスイッチのオン/オフ状態の監視、電磁弁への開閉指示、アナログ出力の伝送器で測定したデータの上位システムへの伝送などを、無線で行うことが可能です。
  2. 屋外型・防爆型をラインアップ
    防塵・防水に対応した屋外型や、引火性のガスがある場所で使用できる防爆型も2015年中に発売する予定です。これにより、プラントのさまざまな環境で使用することが可能になります。

主な市場

石油、石油化学、化学、紙パルプ、薬品、食品、鉄鋼などのプラント

用途

上記プラントで使用される、オン/オフのみを伝達するデジタル信号および4~20mAのアナログ信号対応のスイッチ、電磁弁、伝送器などの有線機器のISA100 Wireless準拠機器化

フィールド無線分野における当社の取り組み

 当社は、高度な制御技術が必要な連続工程への無線通信技術の導入と、最適なフィールド機器をお客様が自由に選択できる環境を整えることを目指し、2010年7月にISA100 Wireless準拠のフィールド無線用システム機器と無線フィールド機器を世界で初めて製品化しました。
 当社は今後も、フィールド無線ソリューションのコンセプト「Wireless Anywhere」のもとに、ISA100 Wirelessに準拠した無線フィールド機器やアダプタ等の関連機器を拡充し、お客様により高い価値をご提供する“ベスト・イン・クラス”のソリューションの開発に努めるとともに、無線通信技術の普及に取り組んでいます。

※ ISA100 Wireless:
ISAが推進するインダストリアル・オートメーション用無線通信規格ISA100.11aに基づく通信技術とそれを実現するアプリケーション

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以上

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