横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

Ciscoと協業し包括的なサイバーセキュリティ管理ソリューションを開発

2015年2月10日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島 剛志)は、Shellがグローバルに推進するSecurePlant プロジェクトの展開にともない、Cisco Systems, Inc.(以下 Cisco)と協業して、包括的なサイバーセキュリティ管理ソリューションの提供を開始します。本ソリューションはインダストリアルオートメーション(IA)分野において豊富な制御システムの構築実績を持つ当社、IT業界のソリューションリーダーであるCisco、エンドユーザであるShellが共同で開発したものです。今後3年間で世界各地にあるShellの約50か所のプラントに導入されます。

開発の背景

 サイバー攻撃の脅威が高まるなか、制御システムのセキュリティ管理を徹底する必要性が近年増しています。しかし現状では、複数のプラントを持つユーザは制御システムのOSのセキュリティパッチ、アンチウイルスソフトウエアのパターンファイルの適用を各プラントで管理している例が多く、セキュリティ水準と運用管理にばらつきが生じています。また、各制御システムサプライヤが、それらのパッチやパターンファイルが制御システムの動作を阻害しないかをテストしてからユーザに通知していますが、拠点ごと、さらには装置ごとに制御システムのサプライヤが違うことも多く、プラントにおけるセキュリティ管理は困難かつ複雑になっています。そのため、これらのセキュリティ課題を解決する統合的なセキュリティ管理の構築と運用が急務とされています。そこで、当社とCiscoは制御システム用セキュリティ管理の強化と標準化を達成するための包括的なサイバーセキュリティ管理ソリューションの設計、構築、運用サービスを開始します。

提供するソリューションの概要

 本ソリューションは、制御システム用のOSのセキュリティパッチおよびアンチウイルスソフトウエアのパターンファイルの配信サービス、プラントの制御システムにおける実装状態のリアルタイムな監視機能、実装された制御システムのセキュリティ管理に関するヘルプデスクのサービスを提供します。
 配信サービスではOSのセキュリティパッチおよびアンチウイルスソフトウエアのパターンファイルの情報が各制御システムサプライヤからShell のSecureCenterに配信されます。その後、これらの情報はプラントごとに構成されたSecureSiteにShellのグローバル・ネットワーク経由でリアルタイムに配信されます。リアルタイム監視機能はSecureCenterにおいて配信状況や個々の制御システムにおける実装状態を集中監視して、プラントのセキュリティを一元管理します。また、ヘルプデスクサービスでは配信や実装に関する問合せに24時間365日グローバルに対応します。

今後の展開

 CiscoとYOKOGAWAは、今回のセキュリティ対策のシステム構築、運用、機器監視を一括して提供するビジネスモデルを基盤として、様々な業種でプラントの規模を問わず、包括的にサポートするセキュリティ対策ソリューションを提供していきます。さらに、両社の技術と経験を生かし、インターネットによるリモート・システム・メンテナンス、リモート・プラント・アセット・マネジメント、ビッグデータの活用などのサービスを開発して、お客様の課題解決、オペレーション最適化のための高付加価値IAソリューションを順次提供しTCOの削減に貢献していきます。

以上

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