横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

統合機器管理ソフトウエアパッケージ「PRM R3.20」発売のお知らせ

2015年7月1日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島 剛志)は、プラントで使用されている大量の監視制御用の機器や製造装置の情報を集中管理する、統合機器管理ソフトウエアパッケージ「PRM® R3.20」を、7月2日に発売しますのでお知らせします。 現行製品「PRM R3.12」をバージョンアップした「PRM R3.20」は、HART®規格に準拠した機器とISA100Wireless™に準拠した無線フィールド機器の管理機能が充実しました。これにより、当社はメンテナンス市場でのさらなるシェア拡大を図ります。

※ HART規格
HART通信協会が推進する制御用フィールドネットワークの通信規格で、HART5、HART6、HART7のバージョンがある。最新版はHART7

「PRM R3.20」 ISA100フィールド無線機器のDeviceViewer
「PRM R3.20」 ISA100フィールド無線機器のDeviceViewer

開発の背景

 製造業各社の保全部門では、プラントで使用している大量の監視制御用の機器や製造装置の状態、保全情報を統合機器管理ソフトウエアパッケージ「PRM」などの機器管理システムで一元管理して、保全業務の効率向上に取り組んでいます。保全員には、機器管理システムを活用して、機器の不具合の情報を迅速に把握してプラントの安全運転につなげたいという恒常的なニーズがあります。

 保全業務のみならず、機器の状態や保守作業の履歴は、プラントを最適に運転するためにも重要な情報のひとつです。運転員が、操作している制御システムの操作画面上で機器情報を参照することで、効率的に情報を活用することができます。

 今回当社は、保全部門における迅速な機器情報の収集と、保全情報を活用した最適な運転を支援するための新しい機能を開発しました。

機能強化の特長

  1. HART機器の状態をより迅速に把握
    今年2月に発売した、統合生産制御システム「CENTUM VP R6.01」のフィールドIO(入出力)装置「N-IO(Network-IO)」とPRMを組み合わせることで、HART規格に対応した機器に関して、起動・停止・故障などの状態を示す情報をより迅速に把握できるようになります。HART7に準拠した当社製品に関しては発生とほぼ同時に収集し、HART7対応の他社品や、HART5とHART6規格に準拠した機器に関しては従来製品比で10分の1から60分の1に相当する1分周期で情報を収集します。
  2. 無線フィールド機器の管理機能を充実
    ISA100Wirelessに準拠した無線フィールド機器に関する管理機能を充実させました。機器の自己診断情報をリアルタイムで分かりやすく表示する画面で見られるようになりました。PRMの操作・監視画面に加え、当社の統合生産制御システムCENTUMシリーズの操作・監視画面からも見ることができます。また、プラントの無線フィールド機器を一元管理しているフィールド無線用管理コンソールにアクセスしてPRMにコンソールと同じ監視画面を呼び出し、無線ネットワークの状態やネットワーク単位で機器の状態を監視することが可能になりました。

    「PRM R3.20」 ISA100フィールド無線用管理コンソールの表示画面
    「PRM R3.20」 ISA100フィールド無線用管理コンソールの表示画面

  3. FDTの最新規格であるFDT2.0に対応
    フィールド機器と制御システム間の通信インタフェース技術であるFDT(Field Device Tool)の最新版FDT2.0は、応答性が早くパフォーマンスが向上するという特長があり、機器への採用が進んでいます。今回、FDT2.0に対応したことで、PRMからFDT対応機器を監視・設定する作業効率が向上します。

「PRM(Plant Resource Manager)」について

 プラントで使用されている大量の監視制御用の機器や製造装置の状態や保全情報を集中管理するソフトウエアパッケージです。「PRM」を使うことによりネットワークを介して機器・装置の状態監視やオンライン診断を行うことができます。また、「PRM」は個別機器の機器台帳、メンテナンスなどの情報をデータベースで一元管理し、保全員に対してプラントを構成する機器・装置の保全情報を提供します。

主な市場

石油・天然ガス、石油化学、化学、鉄鋼、紙パルプ、電力、水処理など製造業全般

用途

プラントのフィールド機器の保全業務、プラントの運転業務

以上

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