2017年1月30日発表
横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島 剛志)の子会社である株式会社オメガシミュレーション(本社:東京都新宿区 代表取締役社長:鎌田 康裕)は、プラント運転訓練シミュレータ等の核となる統合ダイナミックシミュレーション環境「OmegaLand(オメガランド)」の機能を強化した「OmegaLand V3.1」を開発、2月1日から発売しますのでお知らせします。
開発の背景
石油、天然ガス、石油化学、化学などの分野では、経験豊富な運転員が年々減少し、運転員の育成が大きな経営課題となっています。そのため、運転員の育成を支援するプラント運転訓練システムに注目が集まっています。当社の統合ダイナミックシミュレーション環境「OmegaLand」は、コンピュータ上で仮想プラントを構築し、プラント運転訓練システムとしてはもちろん、化学プロセスの学習、新規プロセスの設計およびプロセスの妥当性の検討に活用される用途の広いシミュレータです。2000年の発売以来、実際のプラントのプロセスに基づき忠実にプラントを再現できるシミュレータとして評価され、世界各地のお客様から採用されています。
「OmegaLand」は、ダイナミックシミュレータ「Visual Modeler(ビジュアル モデラー)」を中心に、操作画面を描くためのツールであるグラフィック機能モジュールやシミュレーションの実行を制御するモジュールなどの機能モジュール群で構成されています。必要な機能だけを無駄なく導入することができますが、これらのモジュールを組み合わせてシステムを構築するにはエンジニアリングについての知識が必要でした。
今回の機能強化では、機能モジュールを統合した環境で操作できるようにユーザーインターフェース(UI)を刷新し、エンジニアリング効率の向上を図りました。また、お客様の用途ごとに機能モジュールをパッケージ化し、システム導入時のお客様の負担を軽減しました。
機能強化の概要
- UIの統合でエンジニアリング効率を向上
機能モジュールを統合した環境で操作できるようにUIを刷新しました。複数の機能モジュールを立ち上げて行っていた作業を、一画面でスムーズに遂行できるようになります。統合したことで、機能モジュールごとにデータを入力していた重複作業も削減でき、システムの品質向上にも貢献します。また、画面のデザインを新しいOS環境(Windows® 7/Windows® 10)に対応したことで操作性が向上しました。
統合ユーザーインターフェース(UI)
拡大 - 機能モジュールのパッケージ化で導入を支援
高機能シミュレータであるプラント・ダイナミック・シミュレータ「OmegaLand Visual Modeler」を中核モジュールとして、お客様の用途ごとにパッケージ化しました。プラント運転訓練用パッケージ「OmegaLand Trainer」、プロセス工学学習用パッケージ「OmegaLand Educator」、方程式モデル解法用パッケージ「OmegaLand Solver」の3パッケージです。「OmegaLand Visual Modeler」のみの購入も可能です。 - シミュレータ実行時の修正機能を強化
これまでは、生産プロセスの検討・解析のためにモデルの構築やチューニングをする際、一連のプロセスのシミュレーションを終えてからプログラムの修正作業を行っていました。今回、シミュレーション実行中であっても一時停止状態とすることで、エンジニアが想定外の事象を確認できた時点で随時シミュレータの修正を行えるようになります。他にも、グラフィック機能やインストラクタ機能も見直して操作性の向上を追求しました。
シミュレーション実行画面
拡大
主な対象ユーザ
石油・天然ガス、石油化学、化学、電力、水処理などの各種プラント
主な用途
プラント運転訓練シミュレータ、生産プロセスの検討・解析、計装システム検証・検討、オペレータやエンジニアのプロセス学習
株式会社オメガシミュレーション
株式会社オメガシミュレーションは、横河電機株式会社のプラント制御システムのノウハウと、 三井化学株式会社のプロセスシミュレーション技術を持ち寄り、1997年4月に設立されました。現在の出資比率は、横河電機株式会社が85.1%、三井化学株式会社が14.9%です。事業内容は、プラント運転訓練シミュレータやプラント解析・運転・制御支援ソフトウェアの開発、販売、保守です。
以上
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