2018年6月8日発表
横河電機株式会社（本社：東京都武蔵野市 代表取締役社長：西島 剛志）は、プラント内の巡回点検作業を支援するソフトウエアOprex™ Operational Risk Management（オペレーショナル・リスク・マネジメント）: Field Assistant（フィールドアシスタント）R2.02を開発、海外向けに6月11日から発売しますのでお知らせします。なお、日本語に対応した機能強化版は年内に発売する予定です。
Field Assistant R2.02は、汎用のタブレット端末にインストールし、製造部門で日常的に行われている巡回点検作業時に必要となるチェックリストや関連書類などの膨大な情報を現場に簡単に持ち出すことが可能となり、お客様の巡回点検作業の効率化と作業品質の向上に貢献します。
開発の背景
プラントなどの製造現場では、施設や設備の安全・安定を維持するために定期的に決められたルート、ポイントで現場計器や機器のチェックが行われています。チェックの結果は、これまでは紙のチェックリストに記入し、報告がなされていましたが、お客様からは記入の手間削減や書き間違いの防止のために、タブレットなどのモバイル端末に直接入力したいという要望を多くいただいていました。また、点検履歴や機器のマニュアルなどの関連資料の量が膨大で、容易に持ち運びできず、検索にも時間がかかり、現場ですぐ参照できないという課題もありました。
今回発売するField Assistant R2.02では、機器の点検に必要となるチェックリストや関連資料のデータを汎用のタブレット端末で現場に持ち出し、必要な時に閲覧、入力することができるようになりました。また、写真や動画を添付することで、より容易に点検結果を報告、記録することが可能となりました。
製品の概要
Field Assistant R2.02は、Google社のモバイルOSであるAndroid™を搭載したタブレットで作動し、今後ほかのOSにも拡大予定です。主な特長は次のとおりです。
- チェックリストや関連資料を電子化し点検作業の効率化と作業品質を向上
Field Assistant R2.02では、各機器の点検作業項目を記したチェックリストと、作業手順や機器の仕様、設置マニュアルなどの関連資料をチェックリストと合わせて確認できるヒューマン・マシン・インターフェースを用意しました。チェックリストが電子化したことで、手書きの手間や書き間違いが削減できるとともに、リスト自体の更新も容易になりました。また、簡単に写真や動画を撮影し、チェックリストに挿入することができます。QRコードやNFC（Near Field Communication; 近距離無線通信）タグを機器に取り付けて各種の関連資料を紐づけておけば、巡回時にはタブレットでスキャンするだけで、膨大な資料の中から点検対象機器の関連資料だけを表示することができます。異常値への警告などの補助機能も搭載し、現場作業の効率化と作業品質の向上に貢献します。
サーバーに保管されているチェックリストや関連資料などのデータは、タブレットに保存して持ち出して利用しますので、インターネットに接続できない環境でも簡単に導入することができます。 - 「Operations Management」とのデータ連携でより効率的な運転管理を実現
Field Assistant R2.02は、2018年2月に発売した、当社のOpreX Operational Risk Management: Operations Managementとのデータ連携が可能です。Operations Managementは、プラント操業にかかわる運転員や管理者で共有が求められる、運転中の気づき、作業の進捗や、作業時の業務フローを電子化し、定型化することで、作業の信頼性、安全性、効率性を向上させ、お客様の企業価値向上に貢献するソフトウエアパッケージです。運転員からの現場への作業指示や実績管理、現場での写真や動画付きの作業記録の引継ぎ簿や作業日報への取り込みなど、製造部門と保全部門の連携強化と、より効率的な運転管理を実現します。
「Field Assistant R2.02」の画面
主な市場
石油、石油化学、化学をはじめとする製造業における、プラント運転員・保全員による現場巡回業務を必要とする製造現場
用途
現場巡回点検時や日常的な保全業務における現場情報の記録、関連情報の参照
OpreXとは
OpreXとは、制御事業の包括的ブランドです。お客様との価値共創を通じて培ってきたYOKOGAWAのテクノロジーとソリューションの卓越性を表し、YOKOGAWAの全ての制御関連製品、サービスとソリューションを包含しています。YOKOGAWAはこのブランドのもと、お客様のビジネス課題解決の視点で、お客様の変革と成長を支援する統合ソリューションを提供していきます。
以上
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横河電機株式会社 コミュニケーション統括センター 広報室