2018年11月6日発表
横河電機株式会社
AlgaEnergy
横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島 剛志)と、微細藻類(microalgae)の生産と活用に強みをもつバイオ関連企業AlgaEnergy(アルガエナジー、本社:スペイン、マドリード CEO:アウグスト・ロドリゲス・ビラ)は、横河電機がAlgaEnergyの株式を取得し、戦略的パートナーシップ契約を締結したことをお知らせします。本契約に基づき、横河電機はAlgaEnergyの新規発行株式を約1,000万ユーロで取得し、AlgaEnergyの主要株主となります。
微細藻類は、海洋や湖・河川など多様な環境に生息し光合成を行って生きる単細胞の微生物であり、その強い繁殖力から生物資源としての有効利用が期待されています。その活用分野は、農業、食品、家畜飼料から医薬品、化粧品、バイオマテリアル、将来的にはバイオ燃料にまで及び、今後の持続可能な社会の発展に資する広範な領域への展開が考えられています。
AlgaEnergyは、微細藻類関連のバイオテクノロジー分野のパイオニアとして2007年に創業しました。スペイン南部に商業用生産設備を保有し、微細藻類を使った農業用の高効率バイオスティミュラント※製品を世界に先駆けて2015年に発売しています。
AlgaEnergy社のカディス市(スペイン)にある微細藻類の生産施設
横河電機はAlgaEnergyの株主となり、同社が同分野で世界的なリーディングカンパニーとしての地位を強化することを支援します。投入される資金は、バイオスティミュラント製品のグローバル販売網の拡大、食品や化粧品をはじめとする新規分野への参入など複数のプロジェクトに活用されます。
両社は財務面以外でも協力していきます。共通のビジョンのもと、研究開発、生産、マーケティング、販売の分野で協力してシナジーを増大させ、微細藻類に関わるバイオテクノロジーの分野で業界をリードするパートナーシップを世界規模で構築します。世界的に著名な微生物学者であり、またAlgaEnergyの科学担当役員でもあるセビリア大学のミゲル・ガルシア・ゲレロ教授は、40年以上にわたり微細藻類の研究を行ってきました。AlgaEnergyは、その蓄積された幅広い知識と経験を活用していきます。YOKOGAWAは、工業プロセスのオートメーションに関連した先進技術とノウハウを提供し、生産量の増加と品質の安定化を両立させることによる生産の最適化を支援します。
サステナビリティへのコミットメント
AlgaEnergy社長のアウグスト・ロドリゲス・ビラ氏は、次のように述べています。「AlgaEnergyは、微細藻類の可能性を世界規模で活用することを使命としており、今回の合意は、その達成に向けて考えられる最良のパートナー契約です。両社には、共通したビジョンがあります。サステナビリティに優れた開発は実現可能であり、微細藻類がそれに重要な役割を果たすというものです」。
横河電機常務執行役員でマーケティング本部長の阿部剛士は、次のように述べています。「YOKOGAWAは、国連が採択した持続可能な開発目標(SDGs)の実現に事業を通じて貢献することを目指しており、本年度はライフイノベーション事業本部を立ち上げました。また、長期経営構想の注力分野にバイオエコノミー分野を追加しており、この分野におけるクリーンテクノロジーに、今回、初めて進出します。YOKOGAWAは、今回の戦略的パートナーシップに大きな期待を寄せています」。
※バイオスティミュラント
植物が本来持つ生命力を高め、耐寒性や耐暑性、病害虫耐性を向上し、成長を促進して品質を高める物質や微生物の総称
AlgaEnergyの概要
CEO:アウグスト・ロドリゲス・ビラ
所在地:スペイン、マドリード
設立日:2007年
社員数:46人
事業内容:農業、食品、家畜飼料、水産養殖、化粧品、医薬品、バイオマテリアル及びバイオ燃料関連の微細藻類バイオテクノロジー
以上
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