2019年10月17日発表
横河計測株式会社(本社:東京都武蔵野市 社長:山崎 正晴)は、各種プラントで使用される計装機器の点検・校正用として、ハンディタイプとしては最高クラスの高確度な信号発生と測定を実現したマルチファンクションプロセスキャリブレータ「CA500/CA550」の2つのモデルを、10月18日に発売しますのでお知らせします。
マルチファンクションプロセスキャリブレータ「CA500/CA550」
開発の背景
プラントに設置されている計装機器は、その正確さを保つために定期的な校正が求められています。プロセスキャリブレータは、こうした機器の校正を現場で行うための測定器です。計装機器の高精度化により従来の校正器では十分な正確さで点検・校正することが困難になってきており、さらに確度の高い校正器が求められています。
また、作業員の減少による業務品質の低下を防ぐために、お客様を支援する機能や性能へのニーズも高まっています。そこで、当社はこれらに応え、計装機器の各種信号(直流電圧・電流、熱電対、測温抵抗体、抵抗、周波数、パルス)を高確度に校正でき、作業効率を向上するマルチファンクションプロセスキャリブレータ「CA500/CA550」を発売します。
新製品の特長
- 高確度な信号発生・測定機能によりさまざまな点検作業を1台で実現
CA500/CA550では各種信号の発生・測定確度を向上したことにより、点検可能となる対象機器の範囲が増えました。これまでは6ダイヤル可変抵抗器などの専用の測定器が必要だった点検作業を、CA500シリーズ1台で実施できるため、現場に持ち出す機器を減らすことが可能です。
直流電圧 確度:±0.015% 既存製品:±0.02% 直流電流 確度:±0.01% 既存製品:±0.025% 熱電対 確度:±0.5℃(タイプK代表値) 既存製品:±0.02%+0.5℃ 測温抵抗体 確度:±0.1℃(Pt100代表値) 既存製品:±0.025%+0.3℃ - お客様の作業現場での作業性を向上
CA500/CA550は反射型液晶ディスプレイの採用により、屋外作業での視認性を向上させ、同時に画面に表示される情報量を増やしたことで、現場で必要な情報が一目で分かるようになりました。また、省電力設計を実現したことにより、使用する電池の本数を単3アルカリ乾電池4本と、既存モデルの3分の2に抑えながら、連続使用時間を既存モデルの2倍の約16時間に向上させました。屋外作業などで電源が確保できない場合でも長時間使用することが可能となりました。 - 校正にかかわる作業工数を削減
CA550ではプログラムスイープ(自動入出力試験)機能を搭載し、従来マニュアル操作で行っていた発生値の変更や、手書きによる測定結果の記録、PCへのデータ入力作業が不要となります。あらかじめ設定した発生パターンに応じて、各種信号の発生と測定を自動で行い、校正値や合否判定結果だけでなく、必要な情報全てを画面に表示するほか、内蔵メモリにもデータを自動的に保存します。
2020年6月に追加を予定しているHART通信機能により、HART対応機器の機器情報の読み取りやゼロ調整などが可能となります。
主な市場
- 石油、化学、鉄鋼、紙パルプ、ガス、電力、食品、薬品、上下水道などのプラントにおけるプロセス機器の保守点検。
用途
- プラントのスタートアップや定期点検時における計装機器の校正・入出力性能試験および制御ループの診断と検査。
以上
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