2020年7月9日発表
横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:奈良 寿)は、インドにおける事業拡大を加速するため、このほど「日印ファンド・オブ・ファンズ」※1(以下、日印ファンド)に出資することで合意し、契約しましたのでお知らせします。優れたインドのスタートアップ企業とのオープンイノベーションへの取り組みを進め、先端技術や情報を早い段階で取得することで、新規事業開発に繋げていきます。
当社は、インド市場に1987年に現地法人を設立し、エネルギー産業のプラント向け制御システムや上下水道の監視システムなどを受注してきました。昨今の顧客ニーズの多様化、技術革新の速さ、グローバル市場の競争激化などを背景に、当社はオープンイノベーションの活用を推進しています。インドでは、デジタルトランスフォーメーションによる既存事業の変革に加え、今後はバイオテクノロジー、ライフサイエンス、水、海洋や宇宙分野での新規市場開拓に注力していきます。
今回の投資により、数百社の優れたスタートアップ企業の最新情報の入手、アライアンスの機会創出、既存事業の変革、新市場の開拓、および先端技術獲得によるイノベーションの促進が期待できます。当社の子会社であるヨコガワ・テクノロジー・ソリューション・インド(本社:ベンガルール 社長: サンジーヴ・ニーラッパ)がスタートアップ企業と連携し、グループ全体で活用を推進して参ります。
日印ファンドは、両国首相の奨励・支援のもと「日印デジタル・パートナーシップ※2」協力合意の一環としてファンド・オブ・ファンズ※3形式で組成されました。投資運用会社は、ニッポン・ライフ・インディア・アセット・マネジメント・リミテッド(NAM India)の子会社であるニッポン・ライフ・インディア・AIFマネジメント・リミテッドで、インドの約15~20のベンチャーキャピタル(VC)ファンドに投資委託をします。投資分野はAI、IoT、バイオ、ライフサイエンス、セキュリティ、オートメーション、ブロックチェーン等と広範囲です。
今回の出資について、NAM IndiaのCEOであるサンディープ・シッカ氏は次のように述べています。「日印ファンドへの横河電機の協力を歓迎します。このファンドは、インドのアーリーステージのベンチャー企業に投資することで、日本企業がインドのスタートアップ企業との連携によりデジタル・イノベーションを活用するための触媒的役割を果たして参ります。横河電機は多数の日本企業とともに、このユニークなファンドに参加しました。このファンドは『日印デジタル・パートナーシップ』合意による成果のひとつであり、さらにインド・日本間の戦略的パートナーシップを強化していきます。」
横河電機 常務執行役員マーケティング本部長の阿部剛士は次のように述べています。「当社はインドでの事業拡大に向け、戦略的に投資を続けてきました。現地における自社製造とエンジニアリング活動および、現地企業との製造分野におけるパートナーシップを通じて、インドの製造業振興策「Make in India」に貢献しています。さらに今後、当社のコアビジネスであるIndustrial Automation(IA)領域のみならず、新しいチャレンジであるライフイノベーション領域で、インドをはじめとする世界にむけてデジタルトランスフォーメーション(DX)によるイノベーション創出を加速させます。この度、日印ファンドに加わることで、優良スタートアップやユニコーン企業とのco-innovationを推進する機会が大きく広がります。当社は近年、オープンイノベーションに注力しており、日印ファンドとの協力がインド発の新規事業創出を大きく加速する要因となると確信しています。」
※1 正式名称は、Nippon India Digital Innovation AIF - Scheme 1。成長著しいインド国内のスタートアップ企業に投資するVCファンドを支援する日印間のイニシアチブ。インドにおけるスタートアップ企業の育成、およびソフトウエアに強いインドとハードウエアに強い日本企業の連携を進め、両国の産業競争力強化にコミットすることを目的としている。
※2 2018年10月29日に日印政府間で締結された協力覚書。デジタル分野におけるスタートアップ連携、企業間連携、IT人材、AIに関する研究開発、次世代ネットワーク、エレクトロニクスといった分野の協力関係を表明。
※3 株式や債券を直接購入するではなく、複数の投資信託を組み入れる投資信託
以上
本文中で使用されている会社名、団体名、商品名、サービス名およびロゴ等は、横河電機株式会社、各社および各団体の登録商標または商標です。
本件に関するお問い合わせ
- 本プレスリリースに関するお問い合わせ先
横河電機株式会社 コミュニケーション統括センター 広報課